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    2008

01.20

「狩人は都を駆ける」我孫子武丸

狩人は都を駆ける狩人は都を駆ける
(2007/12)
我孫子 武丸

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「ディプロトドンティア・マクロプス」の続編です。前作の内容を簡単に紹介すると、京都で探偵事務所を開設したばかりの私に依頼人が2名。「失踪した父を探してほしい」という大学教授の娘と、「カンガルーのマチルダさんを見つけて!」とわけのわからないことを叫ぶ美少女だった。捜査を始めた途端、私は暴漢に襲われる。すでに巨大な陰謀の渦中にいたのだ。そして、巨大化したカンガルーが京都の街を暴走する、なんじゃこりゃーという作品。

さて本書はその前作の前日譚。個人事務所を開業してはや六ヶ月。しかしもはやわずかばかりの貯えも底をつきそうで、アパートの家賃も、二ヶ月滞納している。この事務所を畳んで、アルバイトの口を探すべきか。そんな私立探偵の元へくる依頼はペット絡みのものばかり。動物嫌いの探偵が、京都を舞台に活躍する五編を収録。

「狩人は都を駆ける」
事務所の向かいで犬猫病院を開業している獣医の沢田。彼がでかいヤマだ、とにかくここへ行けとメモを置いていった。メモを頼りに訪れてみると、威厳たっぷりの老婦人・藤井貴美子が待っていた。そして見なさいと渡された手紙にはこう書かれていた。「雷蔵はあずかった。返してほしかったら今日中に一千万円用意しろ」と。その雷蔵とは、ドーベルマンの犬だった。

「野良猫嫌い」
沢田の紹介でメインクーンを飼い始めたという、ホステスのみひろが訪ねてきた。彼女の住まいの近くで、このところ猫たちがひどい殺し方で殺されているという。犯人が捕まらなくてもいい、期限付きで様子を見回って欲しいという依頼を、直に生きた猫が相手じゃないからと引き受けることにした。

「狙われたヴィスコンティ」
事務所にやって来たのは、最初から鼻持ちならない雰囲気の女性だった。その彼女の所に、今度のドッグショーへの出場をとりやめるように、という脅迫状が送られて来たとのこと。貧すれば鈍する。私立探偵はシーズーのヴィスコンティをボディーガードすることを引き受けてしまった。


「失踪」
ツケが利くスナックのバーテンダーから相談を持ちかけられた。知り合いの女性が飼っていた猫がいなくなってしまった。どうやら彼女の家の近所で、白いワゴン車の男が猫さらいをしているという噂が事実広まっている。確実に不幸なことに、このところまた依頼のない期間が続いていたので、引き受けることにした。

「黒い毛皮の女」
雨の夜、黒い影が見えたような気がして、急ブレーキを踏んだ。黒い毛皮をまとった彼女をはねてしまったのだ。叩き起こした沢田によって彼女の命は救われた。彼女は推定二歳。避妊手術もちゃんとした女の子。ずっと屋内で大事に飼われていたであろう黒猫だった。行きがかりで動物嫌いの探偵は、完全看護の臨時パパをするはめになってしまった。


前作と違ってマトモな作品でした。軽く読めてユーモアもある。でも手加減する気が微塵もない子供の怖さや、後味の悪いものや、苦笑いしてしまうものや、じーんとくるものという風に、捻りのあるオチがそれぞれにある。一本調子で終わっていないのが、この作品を飽きさせずに読ませる面白みであり、我孫子風の味付けだろう。

久しぶりの新刊、存分に堪能することが出来ました。筆の遅い我孫子センセイですが、次回作を気長に待ちたいと思います。単純な言葉ですが、面白かったです。

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我孫子武丸
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