「神様がくれた指」佐藤多佳子
2006年11月11日 (土) | 編集 |
神様がくれた指 神様がくれた指
佐藤 多佳子 (2004/08)
新潮社

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出所したばかりのスリ、辻牧夫。女装の占い師昼間薫。
ひょんな事から昼間の家に居候する事になった辻。
自分をケガさせた少年少女のスリグループを追う辻。
辻の探す少女の1人が、知らずに自分の客になった昼間。
彼ら二人の視線で描かれたお話です。


この本を読んだあとに、解説を読んで唖然とした。
おもいっきりネタバレしてる。 読む前に解説だけは見ないように!!

出所したばかりのスリの牧夫。占い師の昼間。牧夫の幼なじみの咲。
彼らがうさんくさくなくて、むしろ清廉で清々しいのだ。
「しゃべれども」とは全く雰囲気が違うが、魅力ある人物たちが読ませるのだ。

ユーモア小説なのに時にはドキリとさせ、思わぬ展開になっていく。

出てくる少年少女達の悪さには驚いたが、昼間と関わる少女が救い。
ハルという少年スリは、実際に登場してからは魅力が無くなった。
でも現実に居るバカな若者の雰囲気とは一致するのかな。

少年少女スリ団という深刻な内容だが、すっきりと読めたのは良かった。
ただラストの対決は不十分のまま終わってしまう。この終わり方は少し残念。 
なにも善悪をきっちりつけろとは言っていない。
ただ佐藤多佳子さんなら、もう少し余韻の残る終わり方が出来たと思ったのだ。

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