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    2008

01.30

「半落ち」横山秀夫

半落ち (講談社文庫)半落ち (講談社文庫)
(2005/09)
横山 秀夫

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妻を扼殺しました。現職警察官・梶聡一郎警部が、白血病で息子を亡くし、今度は自らの手でアルツハイマーを患う妻を殺害して自首してきた。温厚で礼を尊ぶ人情家。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの空白の二日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完落ちしないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは。

W県警本部捜査第一課の志木和正警視は、取調べで梶の物語を読み取ろうとし、W地方検察庁検事正の佐瀬銛男は、県警の供述捏造工作を突き破ろうとし、東洋新聞W支局記者の中尾洋平は、県警と地検の対立を知ってスクープを形にしようと奔走し、梶の私選弁護人になった植村学は、名前を売るチャンスだと意気込んで接見に臨み、左陪席裁判官として審理にあたる藤森圭吾は、法定での茶番に激しい苛立ちを覚え、M刑務所で刑務官をする古賀誠司は、定年まであと一年なのに心の平穏を乱される。

梶聡一郎に関わる人物たちの目線を通して、自ら命を絶つことなく、自首した男の空白の二日間を追う。それぞれの人物たちにもドラマがあり、個人ではどうすることも出来ない上からの横ヤリに挫け、野心ある者は梶の澄んだ無垢な目と対峙して何かを思い、家族がアルツハイマーで苦しむ者は感情をどうにか抑える。数々の人間ドラマに引き込まれて、なぜ男が口を噤むのか興味が駆り立てられる。そしてラストで真相が明らかになったとき、深い感動で涙しそうになった。

直木賞落選の理由が、現実味に欠ける、だった。本なんて読んだ人が面白ければそれで良いわけだし、選考委員の好きな傾向に振り回されるのは変だし、本作以降も横山氏の人気が継続しているわけだし、結局は選考委員がバカを見ただけなのかも。だいたい作家が作家をこき下ろすこと自体がおかしい。出る杭は打つ? それとも足の引っ張り合い? 本書のラストに感動できないセンセイ方って、かわいそう。

読後の興奮が大きすぎて、本書の内容以外のところで、必要以上に熱くなりすぎたかも。重厚骨太で、しかも読みやすく、すんなりと世界に入っていけてとても面白かったです。帯に書いてあったとおり、震えました。

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横山秀夫
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comments

「現実味に欠ける」なんて言われたら
ミステリのほとんどが受賞できないことになりますよね。

ほんとうに重くて、切なくて、哀しくて、あたたかくて、震えました。

ふらっと:2008/01/31(木) 06:32 | URL | [編集]

ふらっとさん
まったくその通りですよね。
いいたい事がいっぱいあったけど、言葉を呑みました。

切なくて温かくて震えるますよね!

しんちゃん:2008/01/31(木) 11:29 | URL | [編集]

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「半落ち」 横山秀夫


お薦め度:☆☆☆☆ 2005年11月20日讀了 人間が生きる動機にはこのやうなこともあるのか・・・

2008/01/31(木) 00:12 | 仙丈亭日乘

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☆☆☆☆・ 半落ち とは 罪は認めながら 細部を完全に明かさない状態のことなのだとか。 ひとつの事件をめぐり 様々な立場で関わること...

2008/01/31(木) 06:33 | +++ こんな一冊 +++

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半落ち ある日ふと産経新聞の「産経抄」を読んでいて、「半落ち」の事が書かれいていた。 ふうん、そういえばまだ読んでいなかったなぁなんて思っててその日図書館に行ったら あ、「半落ち」。しかも文庫。 こういうのって、なんとなくいい出会いだなぁなんて思いな...

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