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    2008

02.08

「MAMA」紅玉いづき

MAMA (電撃文庫 こ 10-2)MAMA (電撃文庫 こ 10-2)
(2008/02/10)
紅玉 いづき

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「ミミズクと夜の王」で鮮烈なデビューを飾った紅玉いづきさん。待望の新作です。
「MAMA」「AND」の二編が収録。そしてカラス氏のイラストがカッコ良すぎ。

「MAMA」
海沿いの王国ガーダルシア。トトと呼ばれる少女は、確かな魔力を持つ魔術師の血筋サルバドールに生まれた。しかし、生まれつき魔術の才には恵まれなかった。ある日トトは、神殿の書庫の奥に迷い込んだ。扉の奥から呼ばれているようなそんな気がしたから。果たしてそこには、数百年前に封印されたという人喰いの魔物が眠っていた。トトは魔物の誘いにのった。魔物はその封印から解き放たれ、トトは両耳を失った。そして強い魔力を手に入れた―。これは、孤独な人喰いの魔物と、彼のママになろうとした少女の、儚くも愛しい歪んだ愛の物語。《本の折り返しより》

読み始めてすぐに作品の世界にスルリと入ることができた。魔術師のおちこぼれの少女トトが可愛らしくて、すぐに彼女を応援したくなる。そのトトが、フトしたことがきっかけで、不完全な身体とアベルダインの名を封じられた人喰いの魔物と出会い、少女は自分の耳を食べられたのだが、ひとりになることが怖くて魔物に会いにいく。封じられた魔物は気まぐれで、ボクに名前をつけてみろと言う。その日、耳なし芳一の物語を聞いて感激していたトトは、魔物にホーイチと名付けた。それが封印を解く鍵で、少女はママに恋い焦れていた魔物のママになってあげることにした。ひとりぼっちの魔術師の少女トトと、ひとりぼっちの魔物ホーイチは親子になり、お互いに依存した生活が始まる。

ホーイチに耳を食べられたことで得た能力。どんな言語も聞き分け、その言葉を話すことができる。その能力があるがゆえに、成長したトトは外交官になる。そこで現国王の末姫ティーランと出会い、やがて天国の耳とまで呼ばれる外交官になったトトは、武者修行中のゼクンと出会う。そして絶大な力を持つホーイチを使い魔にしていることで、暗殺者に狙われ続けるようになるのだが、そこから先はご自分で読んでください。

ずっとひとり。自分にはホーイチだけだと、目を背けていたトト。彼女がひとりぼっちではなかったと気付くラストにはぐっときた。それとは別に、ホーイチの戦闘シーンにはカッコいいー!と少年マンガ読みをし、ティーランの強さに男前~となり、ゼクンの想いの強さにキャーーッすてきーと乙女になったようにトキめいた。

ここまでは、「電撃MAGAZINE」に掲載された作品を読んで書き溜めていた。一部は書き直したけれど。そして書き下ろしである「AND」が、本書には加えられている。

「AND」
ダミアンには血の繋がらない妹がいた。妖精のような美貌もった彼の妹ミレイニアには、小さな頃から不思議な能力があった。人に見えないものが見え、人の聞こえないものが聞こえるという力。二人は一時同じ孤児院に暮らし、そして同時に孤児院を出て、兄妹になった。兄は盗人になり、妹は街角で占い師の看板を掲げた。

すでに王母とさえ呼ばれるティーラン。彼女の部屋に忍び込んだダミアンは、ティーランに見つけられるが、赤く光る耳飾りを本当の持ち主に返すように依頼され、彼女によって逃がされた。この赤い秘宝は、ガーダルシアの人喰いの、最初の犠牲者が身につけていたものだった。ダミアンは赤い耳飾りが見せる夢をたどり、その赤い耳飾りの記憶に導かれて、ダミアンとミレイニアの兄妹は、東へ旅立つ。「MAMA」のそれ以前でありその後である物語。そして家族ではない家族の物語でもある。

この「AND」を読むことで、「MAMA」は完結する。そして両作を続けて読むことで、より作品世界がぐっと広がっていく。これを絶妙な相乗効果というのだろう。「MAMA」は偽の親子、「AND」は偽の兄妹を描いているのだが、そこには両方とも愛がある。ひとりぼっちの寂しさを埋める愛、自分の心を救ってくれる愛と、愛のカタチは歪だが、その愛の結末がどうなるのだろう、と興味をもって読むことができた。そして読者は、トトを愛し、ホーイチを愛し、ダミアンとミレイニアを愛することができる。紅玉いづきさんが書く愛の物語に、どっぷり浸ることができるのだ。

新刊を読んだばっかりで、彼女に次ぎを求めるのは早すぎるのかもしれない。
しかし、次なる愛の物語が、とても待ち遠しいのである。

紅玉1

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紅玉いづき
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comments

サイン本、素敵♪いいな~(笑)
私も買って読まなきゃ~。
楽しみ。

まる:2008/02/10(日) 20:45 | URL | [編集]

まるさん
経緯を知ってるだろうから説明を省いちゃいます。
サインを貰っちゃいました~!
写真掲載の許可を貰ったのでアップしました。
紅玉いづきさん、もっと大きくなって欲しいよね!!

しんちゃん:2008/02/10(日) 23:45 | URL | [編集]

へへへ~。今日お姉さんが買ってきたよー。
そんでもって先に読んで今帰ってきた。(早い)
姉は「私はファンタジーが大好きだからおもろかったけど、まるにはどうかね??」って言われたよー。
ふむふむ。私はついていけるかね~。

まる:2008/02/13(水) 00:50 | URL | [編集]

まるさん
ステキなお姉さまですねー。いつも羨ましく思います。
それにお姉さまも好きになったみたいですね。
「ミミズク」を苦労して手に入れた甲斐があったじゃん。
たぶん大丈夫っしょ。あまりファンタジー色が強くないし
これは愛の物語ですから。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:47 | URL | [編集]

遅くなりました!
「ミミズク」が素晴らしかったためどうしても比較してしまう感想を
ブログに書いてしまいましたが、この作品を完成させたことで
以後そういう声も聞こえなくなるのではと思います。

「MAMA」を雑誌で読んだとき「AND」の物語をいろいろ想像してみましたが、
まさかこうくるとは思いもしませんでした。
いろいろな愛、歪な愛が多かったけど、自分も紅玉先生の
「愛の物語」に感動しました。

リベ:2008/03/06(木) 15:03 | URL | [編集]

りべさん、まいどー。
いっぱい愛の溢れた少し大人の世界でしたね。
「AND」を加えることで、世界観がぐっと広がっていました。
センセイには、これからもよい物語を書いてもらわなくては。ね。

しんちゃん:2008/03/07(金) 11:51 | URL | [編集]

しんちゃん、こんにちは~。
『MAMA』読みました!
ミミズクとはまた違った愛の物語でしたね。
「AND」は素晴らしかった!思わず涙してしまいました。
同じ母親として呼応するものが強すぎて。

早くも次の作品が待ち遠しいです。
紅玉さんのサイン~羨ましい!

リサ:2008/03/12(水) 10:11 | URL | [編集]

リサさん、こんばんは。
「AND」が最高に素晴らしかったですよね。
雑誌掲載を読み、本になっても読みました。
その結果、やはり本で読むほうが好きだと気付きました。

リサさんに「ミミズク」を教えてもらって感謝です。
そのおこぼれで、わけあって貰っちゃいました。てへっ。

しんちゃん:2008/03/12(水) 22:17 | URL | [編集]

こんばんは。
そうか~「AND」があっての「MAMA」なんですね。
あそこで終わっちゃったら物足りないのかもしれない。
トトとホーイチ、ダミアンとミレイニアの関係が切なかったです。
お城があって、魔術を使う人がいて、色んな人種がいるこの独特な世界、好きです。

なな:2008/04/01(火) 21:27 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
初出の「MAMA」はこれで終わり?と、すっきりしませんでした。
本になって、こういうことだったのかと納得しました。
キャラも魅力があるし、メルヘンな世界も面白いし、
なにより愛のカタチに震えてしまいました。

しんちゃん:2008/04/01(火) 22:27 | URL | [編集]

こんばんわ。
わ~サイン本だ~いいないいな。
確かに「MAMA」は「AND」があって成り立つんですよね。
「AND」は感動しました。
ここから物語が始まったんだなぁと思い、紅玉さんすごい!と思いました。

苗坊:2010/06/26(土) 18:25 | URL | [編集]

苗坊さん、こんばんは。
「AND」がある意味、着火点ですよね。
これがきっかけで、第一部の「MAMA」の印象が違うものに。
サインですが、このあともまた、貰っちゃいました^^;

しんちゃん:2010/06/29(火) 22:12 | URL | [編集]

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