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    2008

02.12

「チーム・バチスタの栄光」海堂尊

チーム・バチスタの栄光チーム・バチスタの栄光
(2006/01)
海堂 尊

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バチスタ手術とは、学術的な正式名称を「左心室縮小形成術」という。一般的には、正式名称より創始者R・バチスタ博士の名を冠した俗称の方が通りがよい。拡張型心筋症に対する手術術の一つである。肥大した心臓を切り取り小さく作り直すという、単純な発想による大胆な手術。手技は難しくリスクは高い。成功率平均六割。

舞台は東城大学医学部付属病院。鳴り物入りで招聘された米国帰り、周囲の期待と予想をはるかに超えた成果を収めたスーパー・スター桐生恭一。彼が構築した外科チームは、心臓移植の代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、その勇名を轟かせている。ところが、3例立て続けに失敗。原因不明の術中死と、メディアの注目を集める手術が重なる事態に危機感を抱いた病院長・高階は、神経内科教室の窓際万年講師で、不定愁訴外来責任者・田口公平に内部調査を依頼した。そしてもう一人。厚生労働省の変人役人・白鳥圭輔が派遣されてやって来た。

評判がいいのを知っていたので、黄色、水色、きらりの青色を買って積んでいた。そして買って満足したまま、あろうことか放置していた。そこへ黄色の文庫化。ほんまにあせった。それでも知らないふりをしていたが、これじゃあいかんと掘り出してきて、ほこりをフーっと吹き飛ばし読んでみた。むう、面白いではないか。売れているのも納得。映画化も納得。

上昇志向がない田口が、なんで自分が、と思いながらチーム・バチスタのメンバーに聞き込みをし、実際に手術室に入ってその目で手術を見る。だが手術は無事成功。ほっとしたのもつかの間で、次の手術で患者の心肺機能が戻ってこない。まさかの四度目の術中死。桐生の手技は完璧で手術ミスとは思えない。手に余った田口は病院長の高階の元へ報告に行く。

ここまでが前半部分でひじょうに長い。助長すぎると言ってもお釣りがくるぐらい。でもこれは医療のことがよくわからない読者のためのサービス。血を見るのが苦手で、手術のない神経科に逃げ込んだ田口。彼の目線でバチスタ手術とは何かを分かりやすく説いているのだ。おまけで言えば、自分も田口と同様に血が苦手で、血を見ると貧血をおこす。だけど、この作品はそういった貧血をおこすような描写がなかった。これはめずらしい。だから血が苦手な方にも大丈夫。安心して読んでくれたまえ。

本書の内容に戻るが、そこで登場するのがロジカル・モンスターの白鳥。はっきり言って、登場シーンはちょっと苦手だった。思考回路のぶっ飛びぶりについて行けないし、白鳥が語るカタカナ用語に拒否反応が少しでた。田口の聞き取りがパッシブ・フェーズで、これから白鳥主導でするのがアクティブ・フェース。なんだかよく分からないが、ここから停滞ムードから一気に動き出し、スピード感あふれる展開になっていく。この白鳥のキャラが読者受けするのだとよーく分かった。慣れると魅力的なのだ、こいつが。白鳥曰く、アクティブ・フェースの極意を田口に説きつつ、はちゃめちゃな聞き込み方法で病院内を荒らしていく。これが何故か図にあたって事件解決に到達するのだが、そこは読んで確かめて欲しい。

術中死だと思われていたのが実は殺人で、真相と犯人が浮かび上がってくる。この動機があれれという感じだった。こんなのでいいの、とこちらが心配してしまうほど現実離れしている。それに密室のミステリもまったく驚きがなかった。でもその後の展開は、上手くまとめられていて、エンタメとしては充分楽しめた。よって、キャラ系エンタメとしては二重丸。ミステリとしてはサンカク。自分はキャラ読みするタイプなので二重丸をあげたい。この勢いで水色の本も読まねばー。あわわっ、赤色が抜けたままだ。買いに行かねばー。

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海堂尊
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comments

自分はミステリー的にイマイチだったため、この黄色いのは
あまり好きじゃなかったです。
水色を読むのであれば赤いのまで一気に読んで評価してね。

リベ:2008/02/12(火) 19:11 | URL | [編集]

私も黄色はメッチャ楽しめた。
水色でやめないようにね。
赤まで読まなきゃ意味ないよ!

あさと:2008/02/12(火) 19:22 | URL | [編集]

しんちゃん 積読本だったとは~!!
私も黄色は面白かったです。白鳥が登場するところから
一気に動き出すし。←白鳥好きのため
残念ながらシリーズが進むにつれ白鳥の影が薄くなって
いる気が…(苦笑)

naru:2008/02/12(火) 19:38 | URL | [編集]

こんばんは。
登場人物それぞれが個性的で好きです。
みなさん、色で言ってらっしゃる…
うーんと。うーんと。
私も「赤」まで一気読みをお薦めします!

なな:2008/02/12(火) 21:50 | URL | [編集]

私もキャラ読みのため、ミステリ部分がイマイチでも面白~い♪となったクチです(というか、全然気にしてもいなかったかも)
黄・青・赤の中では赤が一番好き。
信号カラー3色、ぜひぜひ読破してくださいね♪
他の方もおっしゃってますが、青で止めちゃダメです!(笑)

エビノート:2008/02/12(火) 22:03 | URL | [編集]

 文庫が出たから…と思ったら、積読だったのね。しかも三冊。(^^;
 はい、「赤」が一番面白かったです。
 その後の「黒」もなかなか。「ゴールド」(これは表紙の色ではないが)はまだ読んでませんが。

higeru:2008/02/12(火) 22:06 | URL | [編集]

こんばんわ。
噂にたがわず面白かったですね。
赤とか水色とか黒とか、あるんですね。
しんちゃんのことだから、一気読みかな?
私も根気よく図書館の順番を待ってみます。

ia.:2008/02/12(火) 23:26 | URL | [編集]

りべさん
ミステリはイマイチでしたね。
でもキャラ読みするには充分満足でした。
赤色までとんとーんと行きたいです。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:12 | URL | [編集]

あさとさん
水色もまあまあ面白かったです。
ツッコミどころもあったけど。
はまる気持ちが分かりました。今更だけど。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:15 | URL | [編集]

naruさん
そうなの、これ積読でしたー。
もったいないアホでしょ。
白鳥良かったですね。同じく好きでした。
えっ、どんどん薄くなるんだ。確かに水色でも…。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:19 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
そういえばみなさん色ですね。
うちが幼稚なので合わせてくれたのかも。
こんな暗号みたいなの、ここだけでしょうね。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:22 | URL | [編集]

エビノートさん
キャラ読みにはピッタリの作品でしたね。
水色は読み終わったとこです。
次はきらりの青を読みたいけど、ちょっと休憩。
図書館本に、早く読めと追いかけられてます。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:26 | URL | [編集]

higeruさん
持ってる本が文庫化という屈辱を味わいました。
このシリーズだけは買おうと思っています。
黒色以降は借りようかな。なにしろ出版ペースがはやい。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:30 | URL | [編集]

ia.さん、こんにちは。
シリーズは現時点で四冊あるみたいです。
もともと人気があるし映画化だしで、予約が多そうですね。
図書館本に追われ、他の積読を読みつつ、とんとーん狙いです。

しんちゃん:2008/02/13(水) 14:34 | URL | [編集]

これはミステリーより、キャラが楽しい小説ですよね。
すっかりロジカルモンスター白鳥のファンになりました。
皆さんおっしゃってますが、赤はおもしろいですよ!

june:2008/02/14(木) 20:21 | URL | [編集]

juneさん
みなさん赤色ですね。読むとき過剰な期待をしそうで怖いなー。
すでに読んだ水色は、キャラを狙いすぎて相殺していました。
このことを上の方々は言っていたのですね。やっぱ赤色かな?

しんちゃん:2008/02/14(木) 22:45 | URL | [編集]

しんちゃんがこの本をまだ読んでいなかったとは意外でした!私もやっとついこの間青を読み終えた所です。赤まで読んでね~とオススメされているのに、私も図書館本に阻まれてなかなか読めません(涙)
私は白鳥よりもちょっと枯れた感じのする田口先生のファンです。(笑)

板栗香:2008/02/17(日) 10:47 | URL | [編集]

板栗香さん
うぇーん。みんなのオモチャにされて遊ばれてしまった。
今月来月で読んでしまおうと思ってます。お先でーす。
田口って地味だけど萌えですよね。

しんちゃん:2008/02/17(日) 12:45 | URL | [編集]

白鳥が出てくるまでは、自分の読書ペースもゆっくり目だったのですが、彼の登場で読む速さもスピードアップし、一気に最後まで読みきりました。アクティブ・フェーズの効果でしょうかね。私もシリーズ物を全部読破したいと思います!

agyl:2008/02/25(月) 13:51 | URL | [編集]

agylさん
白鳥の登場は、ジェットコースター並みの急展開でしたね。
それを生かした田口の地味さも評価したいと思います。
シリーズ物は読破ですよねー!

しんちゃん:2008/02/25(月) 23:27 | URL | [編集]

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