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    2008

02.18

「プール」松久淳+田中渉

プールプール
(2002/11/28)
松久淳+田中渉

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七通の手紙が彼女のもとに届いた。差出人はすべて不明。手紙は決まって、縦書きの便せんに水性のボールペンで書かれ、最後のページがきれいに一部切り取られていた。やがて、八通目の手紙が託された。そして、それが最後の手紙だった。80年代前半・長野。90年代後半・東京、そしてアメリカ西部。ふたつの時代が出会い、そして、今、静かに響きあう。《本の帯より》

読み始めはなんじゃこりゃという展開なのですが、読んで行くと少しずつどうなっているのかが分かってくる。叶井瑞江、山崎幹子、沢崎真由美、吾妻久史、中田亘という広戸以外のいつものメンバー、そして余命数ヶ月の宣告を受けた斑目さんを加えて、よく集まって遊ぶ。その瑞江のもとへ、差出人不明、誰宛てかも不明の手紙が届く一場面あり。勤めていた会社を辞め、単身でアメリカ西部に渡って、ヒッチハイクの旅をする広戸壮一の旅の一場面あり。その広戸が高校生で、水泳部のエース佐伯薫に恋をする一場面あり。それと次々に送られて来る手紙を読者も一緒に読む。これら現在過去が入り乱れた三場面+手紙が交互に交錯して、ストーリーは進行してゆく。

わりと早い段階で、差出人と誰宛ての手紙を出したかは分かる。まあ、こう場面を書き出してみれば想像がついてしまうのだが、そこがメインじゃないのであえて書いてみた。作品の中に愛の温度という言葉がでてくるのだが、こんなに温度が低い恋愛小説は初めて読んだ。それゆえに、こんなのもあるのだと知って新鮮だった。個人的にはピュアやベタが好きなのだが、こういうのも好きかも。ザ・恋愛という感じではなく、わりと人物たちもドライだし、全体的に乾燥しているような雰囲気で、そこにある想いを読むという作品だろう。思いではなく、想いね。

本書はページ数も少なくサクサク読める。しかし心にしっかりと響く何かがある。例えばこの言葉。人がいなくなるということは、存在がなくなるのではなく、いないということが存在すること。ドキッとするが感銘を受ける言葉だ。残念ながら、ネタバレなしではこれ以上は書けません。とにかく静かな作品で、不思議な読後感が心地良い作品でした。面白かったです。

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