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    2008

02.19

「誰もわたしを愛さない」樋口有介

誰もわたしを愛さない (創元推理文庫 M ひ 3-8)誰もわたしを愛さない (創元推理文庫 M ひ 3-8)
(2007/09/11)
樋口 有介

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桜の花びらが散りさわぐ春、月間EYESの担当編集者石田から、新担当の美女・小高直海を紹介され、渋谷のホテルで殺害された女子高生についてのルポを依頼された柚木草平は、行きずりの犯行と思われる殺人事件に気乗りがしないものの、原稿料を千円アップという誘惑にあっさり負けて、依頼を受けることにした。被害者の同級生である女子高生の今風に圧倒されつつ調査を進める柚木は、事件が怨恨によって引き起こされた事実に気づく。メガネ美女の新担当、美人エッセイスト、そしておなじみ吉島冴子や娘の加奈子、いつものごとくさまざまな女性に翻弄されながら、事件を追う。柚木シリーズ第六弾。

まず先に書いておくが、想像した犯人は予想通りだった。だけど、そんなこたあどうでも良いと、言い切ってしまえるのが本シリーズなのだ。男性読者が求めているのは、柚木とさまざまな女性とのやり取りであって、ミステリに多くを望んでいない。柚木が背中に冷や汗をかきながら、歯の浮くような会話をしてくれればそれで良い。

その点本書では、前作品群よりも女性とのやり取りがてんこ盛りだった。冒頭から娘の加奈子が登場して、やっぱ加奈子ちゃん最高となり、新たなメガネ美女の小高直海が新キャラとして加わるのだが、柚木の女性に関する噂を聞いたことによって、警戒しつつやり取りする姿も面白い。個人的には、前担当の石田の嫁にまつわるトークも好きだったけど。他にも、なかなか出ないぞと思っていた冴子さんや、価値観の違う女子高校生や、美人エッセイストが登場と、これが面白くないわけがない。

これまで触れることがなかった人物もこの際あげておこう。バー・クロコダイルのおかまマスターの武藤や、定年間近で昇格の点数が欲しい老刑事の山川。彼らサブキャラも、本シリーズの面白さの重要なファクターになっている。これら会話の妙が、また読みたいという欲望のもとになるのだ。

男とはスケベな人種なのだが、本書のある一文が言いえて妙だったので引用しておきます。

ミニスカートの足を眺めて、俺はしみじみ人生を忘れたくなる。背が高くても低くても、その差はせいぜい十センチ程度。細くても太くても黒くても白くてもみんな前進とバックの機能はそなえている。うっかり欲望をそそられる足があり、見ただけで後悔する足があり、体調が心配になる足がある。男が女の足に特別な感心をもつようになったのは、いつのことなのか。チンパンジーのオスがメスの太ももに欲情したという話は聞かないから、どうせ人間に分化して以降のことだろう。

女性の方はお怒りになるだろうが、男の本質を見事についていると思えた。本書で語られているのが、美人さんの定義や胸の大きさでもお尻のかたちでもなく、足というところがポイント高い。これ以上、足フェチについての発言は控えるが、なぜか足に目線がいってしまうのは自分と同じだった。

そういう描写にそうそうと頷き、柚木の女性との寒い会話にくすくす笑い、樋口ワールドを存分に楽しむことができました。これで未読の柚木シリーズはあと一冊。近いうちに読みたいと思ったところで、今日はここまで、おしまい。


柚木シリーズ
「彼女はたぶん魔法を使う」
「初恋よ、さよならのキスをしよう」
「探偵は今夜も憂鬱」
「刺青白書」
「夢の終わりとそのつづき」
「誰もわたしを愛さない」
「不良少女」
「捨て猫という名前の猫」


TBさせてもらいました。「今日何読んだ?どうだった??」

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樋口有介
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comments

こんばんは!
>男性読者が求めているのは、柚木とさまざまな女性とのやり取りであって
の部分に非常に笑いました。しんちゃん、正直です!
ならば女性読者は何を求めているか……ううーん……わたしの場合は「ふっ」と笑ってしまうところが好き(たぶん)ですけど、これは一般的ではない気がします。
もうすぐコンプリートなんですね。次はなかなか出そうにないんで、読んでしまわないほうがいいかも。

まみみ:2008/02/20(水) 23:42 | URL | [編集]

こんばんわ☆

とうとう残り1冊まできてしまいましたね~。
シリーズ復刊された当初は、続々刊行予定かぁ楽しみだな~なんて思っていたのに、今後は何ヶ月も待たなきゃいけないなんて…。辛いです。

樋口さんの作品の、登場人物にクセがあってしゃべりが軽いようないや女に軽いような・・・そんな軽妙さがとても好きです♪
次にいったいどんな口説き文句が出てくるのか、歯が浮きそうになりながら、にやにや読んでしまいます。

マメリ:2008/02/21(木) 03:14 | URL | [編集]

まみみさん、こんにちは。
脳内妄想を楽しんでいるわけですよ。
これは使いたい、これは言えねえと。

次は別シリーズが復刊するみたいですね。
そちらを期待して待ちたいと思います。

しんちゃん:2008/02/21(木) 11:24 | URL | [編集]

マメリさん、こんにちは。
このところとんとーんと読んでましたからねぇ。
楽しみなライフワークが一つなくなってしまうのは残念。
でも図書館にはいっぱい本があるので、そっちを読みたいっす。

しんちゃん:2008/02/21(木) 11:27 | URL | [編集]

こんばんは。

樋口さんの本をあれこれ読んでいると、タイトルだけ聞いても、どんなストーリーなのか思い出せなくなってしまいます。
この本は美人エッセイストが登場するということで、他の作品との識別がつきますけれど。

しんちゃんは柚木と同じで「足」がポイントですか。
ぼくは最近「肌」が気になります。
器量やスタイルは十人並みでも、肌の綺麗な人(別に白くなくてもいいけど)に惹かれます。
歳をとった証拠かな?

今度復刊されるのは新シリーズなんですか。
どんな内容なのか、楽しみですね。

touch3442:2008/02/24(日) 01:00 | URL | [編集]

touch3442さん、こんにちは。
そうなの。モモも捨てがたいけど、ふくらはぎにむむです。
何を言ってんだか(汗)

三月に「木野塚探偵事務所だ」が復刊です。

木野塚佐平60歳。元警視庁、ただし経理課、の経歴を活かして探偵事務所を開くが……。依頼は金魚に犬に菊にまつわる事件ばかり。抱腹絶倒、ユーモアハードボイルドの決定版。

だそうです。

しんちゃん:2008/02/24(日) 12:09 | URL | [編集]

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『誰もわたしを愛さない』 樋口 有介


柚木草平は、時に探偵の依頼もこなす元刑事のルポライター。渋谷のラブホテルで、女子高生が絞殺された。警察の発表では、行きずりの犯行らしいが。謎には強いが女にゃからきし弱いハードボイルド探偵が、新相棒・小高直海のコンビで挑む、女子高生殺人事件の不可解ワール...

2008/02/21(木) 03:06 | お菓子を片手に、日向で読書♪

『誰もわたしを愛さない』樋口有介著(創元推理文庫)


誰もわたしを愛さない (創元推理文庫 M ひ 3-8)  今日は朝から仕事。9時頃までかかるかと覚悟して出かけたが、幸い5時半過ぎに仕事が片づき、本屋さんへ寄って帰ってきた。  昨日、『蛍坂』を読んだ後に読み始めて、読み終えたのが、『誰もわたしを愛さない』だ。 ...

2008/02/24(日) 01:06 | 生きることにも心急き、感ずることも急がるる…

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