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    2008

02.27

「難儀でござる」岩井三四二

難儀でござる難儀でござる
(2006/07/21)
岩井 三四二

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信長や秀吉といった戦国武将の派手な活躍があった中で、地味だけど難儀を背負い込んだ男たちがいた。日本史が好きな方なら知っている名だが、多くの方は知らない人物。そんな無名な人物や出来事にスポットを当てた八つの短編集。

「二千人返せ」
武田家の新米家老・甘利備前守は、駿河今川家の使者との和解交渉を主君に任された。これは暴君で有名な武田信虎に仕えるのはいかに大変か。なにがあっても主は主、逆らうわけにはいかぬ、という家臣の苦労話。信虎は後に甲斐から追放されている。その後継者が武田信玄。

「しょんべん小僧竹千代」
情勢不安定な三河領主が急死し、尾張で人質になっている後継者・竹千代の奪還を請け負った今川家の老師・雪斎。東海一の弓取りと呼ばれるまでになった今川家だが、その背景には、当主今川義元の信頼厚い政治・軍事に長けた太原雪斎がいた。その軍師ぶりが面白い。竹千代とは後の家康。

「信長を口説く七つの方法」
先帝の十三回忌を行うには二百貫文の儀式費用が必要。そこで織田信長に無心することにした権大納言山科言継。当時の禁裏は金なし実力なしで、あるのは名ばかりの権威と、したたかな権謀術。この狐狸か化け物かという公家の話を読むと吐き気がするのだが、これは新鮮で中々良い。

「守ってあげたい」
武田家との内通の噂が流れた稲葉家だが、世継ぎの彦六は右往左往するばかり。原因は未だ隠居をしない血気盛んな老父・一鉄だった。美濃三人衆の一人、稲葉一鉄の処世にうなってしまう。いつまでも元気な親父に翻弄される息子はちとかわいそう。でも最後は、ぽんぽんと肩を叩いてやりたくなった。

「山を返せ」
信濃国の小池村と内田村が山争いで訴訟するも、中々結論が下されない。亡き信玄公は良かったのに、と愚痴をこぼしながらも奮闘するが、そこに領主が横ヤリを入れてきた。こういった民衆に焦点をあてる作品はめずらしい。それだけに読み応えがある。これが一番のお気に入り作品だった。

「羽根をください」
高天神城で半年の城番のはずが、徳川軍に包囲されて篭城中、というわけで、上総介の単身赴任も二年なってしまった。そこへ武田本軍の救援が来ないと報告が来て。武田家末期の哀れさ、そして離ればなれの妻はその時何をしていたかというブラックさ。可哀想だけど好きかも。

「一句、言うてみい」
武田家が滅び、恵林寺にも風雲がやって来た。そんな最中でも、雲水の修行は日々送られる。湖南は悟りがよくわからず、師の快川老師の悟りもニセモノかも知れぬと疑っていた。そこへ織田軍が現れた。有名なエピソードのあれです。安禅必ずしも山水を須いず、心頭滅却すれば火も自ずから涼し。

「蛍と呼ぶな」
東軍についた京極高次だが、居城の大津城は落城寸前。頼みの救援である徳川軍はまだ来ない。姉が秀吉のお気に入り、妻が淀君・徳川秀忠夫人と姉妹。女のおかげで出世したと影口を言われるのは断固赦せない。ここが己は武士だという見せ所だが。まあ、こんな人生もあるわな。ここは潔く姉と妻に感謝しときなさい。

タイトルの一言がすべてを語っている。「難儀でござる」な、と。


TBさせてもらいました。「また楽しからずや」

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comments

読んじゃいましたか。。。
あたしは、面白いとは、、、思わなかった・・・( ̄∇ ̄;)

でも、
あたしの記事も、〆の一言は、
『難儀でござる』でした( ̄▽ ̄)σ

ちなみに、
前総理のあべっちの愛読書でもあったそう。。。
あ、あはははは・・・( ̄□ ̄;)



http://tsutamaru.cocolog-nifty.com/blog/cat14061727/index.html
(トラバうまくいかないので~)

つたまる:2008/02/27(水) 21:30 | URL | [編集]

つたまるさん
知っているエピソードは物足りなかったです。
ですが、「山を返せ」「羽根をください」の生っぽさは好きでした。

記事内にリンクを貼っておきました。

しんちゃん:2008/02/28(木) 12:00 | URL | [編集]

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