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    2008

03.05

「相棒」五十嵐貴久

相棒相棒
(2008/01/12)
五十嵐 貴久

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慶応三年十月四日早暁。十五代将軍徳川慶喜を乗せた黒塗りの駕籠を、何者かが狙撃してきた。さいわいにも無事にすむが、問題は誰がこのようなことを仕掛けてきたかということだ。この十四日には大政奉還が行われる手筈になっている。これに反対する倒幕を狙う薩摩や長州が犯人なのか、それとも佐暴派の会津などの幕府内にいる誰かなのか。大政奉還までに何としても下手人を探し出さなければならぬ。そこで白羽の矢が立ったのが、海援隊の坂本龍馬、新撰組副長の土方歳三、という仇敵の二人だった。

あり得ないコンビだけど、これが中々いい感じ。型破りの龍馬と型通りの土方。これがまったく噛み合わなくて、終始龍馬に翻弄される土方という構図。しかしこの二人の行動が行き当たりばったりで、なんとも寂しい内容だった。序盤から中盤まで、二人は薩摩藩邸に西郷吉之助を訪ね、会津藩邸に秋月悌次郎を訪ね、長州は桂小五郎と訪ね歩くのだが、さながら幕末の志士の顔見世興行。帯にオールキャストと書いてあるが、実在の人物の大安売りみたいだった。それに他作品を読んで歴史を知っている読者にすれば飽きがきてしまうのだ。例えばおいらみたいに。まあ、時代背景やら勢力図を知らせるにはわかりやすい内容だとは思うが。

でも龍馬や土方の輪郭や、薩摩や長州の気質、幕府のもったいぶった体質などは上手く表現されていたと思う。龍馬ファンにとっても納得できる龍馬像だったし、陸奥陽之助も沖田総司も魅力があった。ただこれら人物たちも、どこかで読んだことがあるように感じたのはおいらだけだろうか。かと言って実在の人物の性格を変えるわけにはいかないのだが。もったいぶった言いようをしているが、どうも「竜馬がゆく」と比較をしてしまっている。これはやってはいけないことだが、ちょっとしたエピソードなどが出るたびに、あの名作の一場面が頭に浮かび上がってくるのだ。まいったな。

歴史のifは邪道なのだが、おいらは結構好きで読んでいる。この作品もifの系統を汲む歴史ミステリになっていて、将軍暗殺未遂の犯人捜査が一応終焉すると、そのあとには龍馬暗殺の犯人の謎に流れ込む。通説では今井信郎の口述で京都見廻り組が犯人となっているが、本書ではストーリーの流れもあってか、ある人物が犯人になっており、ある実在のエピソードに繋がっていく。無難な展開で驚きはなかったが、このあたりの土方の心情や行動は、前半のネタ振りがきいていて面白く読めた。そしてラストのオマケも中々憎いことをしてくれていた。Ifならではのお楽しみ、かな。こういうサプライズは大好き。なんやかんや書いたが、読後感もよく、前半の助長を差し引いても面白かったです。

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五十嵐貴久
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comments

こんばんは。
時代や歴史背景をしっかりと勉強させてもらいました。
全く正反対の二人が面白かったですね。
最近、五十嵐さんの本はハズレナシです。

なな:2008/03/05(水) 21:34 | URL | [編集]

よく理解してなかった時代だったので、
読んでいて勉強になりました。
ラストのサプライズも含めて、
読んでいて楽しかったです♪

エビノート:2008/03/05(水) 22:03 | URL | [編集]

>歴史を知っている読者にすれば飽きがきてしまう
 おっと手厳しいですね。でもまあ、そうでしょうね。私はこの頃の歴史(いや、この頃に限らないか)には疎いので楽しめました。

 話は変わりますが、司馬遼の『竜馬がゆく』で「竜馬」という表記が一般的になったらしいですね。

higeru:2008/03/06(木) 00:48 | URL | [編集]

ななさん
歴史に詳しくない方には親切だと思いました。
二人のイメージもそのままで面白かったです。
最近の五十嵐さんは安心して読めますよね。

しんちゃん:2008/03/06(木) 12:20 | URL | [編集]

エビノート
やはりそちらのクチが多いのですかね。
ラストのあれはタブーですが、こういうのを読者は読みたいですよね。

しんちゃん:2008/03/06(木) 12:25 | URL | [編集]

higeruさん
手厳しいですかね。復習って結構めんどくさいよ。
目新しさがないんだもの。

通称だからでしょうかね。諱は直柔だっけ。

しんちゃん:2008/03/06(木) 12:30 | URL | [編集]

幕末ってこんなに面白いのか~!!と
思わせた作品でした。
サプライズにはうれしい限り(笑)
五十嵐さん今月の新刊は恋愛モノみたい
で、読むのが楽しみです♪

naru:2008/03/08(土) 09:08 | URL | [編集]

naruさん
幕末に目覚めたのなら、ぜひ「竜馬がゆく」を。
これを読むと幕末ファンになること間違いなしです。
恋愛モノが苦手なので新刊は迷ってます^^;

しんちゃん:2008/03/08(土) 12:32 | URL | [編集]

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