--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2008

03.14

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん

まほろ駅前多田便利軒まほろ駅前多田便利軒
(2006/03)
三浦 しをん

商品詳細を見る

まほろ市は神奈川にはりだした東京南西部最大の街。神奈川や八王子からヤンキーたちがくりだし、繁華街の一すじ裏には“ちょんの間”があり、暇をもてあました金持ちが妙な道楽をする。外界から異物が流れ込む混沌と平凡な日常のリズムが奇妙に両立するこの街で、多田と行天の便利屋コンビがまきこまれる数々の事件とは……。近年めきめきと頭角をあらわした気鋭の乗りに乗った最新作です。多田・行天のキャラクターの魅力全開の一冊。
《出版社より》

まほろ駅前で便利屋をする多田啓介。商号は多田便利軒。多田は預かったチワワを連れた仕事の依頼先で、変人として有名だったかつての同級生・行天春彦と再会した。行くあてがなく急に転がりこんできた謎だらけの行天と、わけあって飼い主募集中になったチワワ。二人と一匹の便利屋兼共同生活が始まる。

BLエッセイ「シュミじゃないんだ」で、この二人のことに触れていたがなるほど、こういうことだったのかと納得。確かにいい大人のおやじ二人だけで同居ってふつうはありえない。というかあっても少ないと思う。でもこの二人の関係は悪くなかった。

お節介な多田と何を考えているのかわからない行天のコンビ。彼らコンビは、チワワがきっかけで自称コロンビア人のルルとハイシーと出会い、チンピラのシンちゃんを知る。そして親の愛に飢える由良というガキの面倒を背負い込み、凪子とはるの親子は行天の過去を多田に運び、疫病神の星が寄こした晴海に多田が過去の事実を告げ、最後に多田は自分の罪なき罪の過去を行天に打ち明ける。

さり気ない優しさあり、ちょっぴりハードボイルドあり、親子のこと、家族のこと、引きずる過去のこと…。ときにむさ苦しくも、似ていないようで似ている二人が絶妙ないい味を出していた。特に内面が見えてこない行天のキャラが秀逸だった。無口で無関心かと思いきや、自分から他人の懐へ飛び込んで行き、その果てには暴力で解決しようとする。なんて無茶苦茶なヤツと思わせておいて、フト捨てられた子犬のような一面も見せて、放っておけないような哀愁を漂わせる。まったく捉えどころがない人物なのだが、お節介のくせに屈折しまくりで後悔だらけの人生を過ごした多田と並ぶことで、茶目っ気と自由さが際立ち、なんか、こいつ好きとなった。多田も悪くはないけど、個人的には行天派ということ。ただそれだけ。

本書のような、薬、娼婦、チンピラ、暴力といった、殺伐とした三浦しをんを読んだのは初めてだが、読み始めは戸惑ったものの、最後には本を閉じるのが惜しくなってしまった。これの救いは、ラストが中継地点のような終わり方で、続きがあるかも、という希望が持てたこと。また多田、行天、ちわわ、ルルたちと再会したい。そう思えた一冊だった。

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

三浦しをん
トラックバック(9)  コメント(10) 

Next |  Back

comments

こんばんは!
「別冊文藝春秋」に、「まほろ駅前番外地」が掲載されてました。
もしかしたら一冊にまとまる日も近い?と、ちょっと楽しみです♪

エビノート:2008/03/15(土) 22:34 | URL | [編集]

これ、私も面白かった(^^)
続きが読める日がエビノートさんのコメントで
とっても楽しみになりました。
でも、続き読む前にもう一度再読したいな♪

まる:2008/03/16(日) 01:18 | URL | [編集]

エビノートさん、こんばんは。
すでに続編が始まっているのですね。
早く本になって欲しい。そして楽しみだ。

しんちゃん:2008/03/16(日) 19:01 | URL | [編集]

まるさん
いい情報を貰いましたよね。むふふ。
これは買った本なので売らずに取っておこう。
そして続編の前に再読しなくちゃ。

しんちゃん:2008/03/16(日) 19:04 | URL | [編集]

しんちゃんが、まだ読んでなかったなんて意外だ~(* ̄∇ ̄*)

http://tsutamaru.cocolog-nifty.com/blog/2007/04/post_03db.html

つたまる:2008/03/16(日) 21:14 | URL | [編集]

行天派ということは、しんちゃんてもしや・・・。
なんて冗談はさておき、この二人の関係、私もいいなって思いました。
また彼らに会いたいと思ってたんで、続編の情報、うれしいです♪

june:2008/03/16(日) 22:04 | URL | [編集]

つたまるさん
三浦さんの本はあと7冊も積んでいます。
早く読めって感じ^^:

しんちゃん:2008/03/17(月) 19:12 | URL | [編集]

juneさん
その怪しい前振りは困るなー。
ボケるにボケれないっす。
続編は嬉しい情報ですよね。

しんちゃん:2008/03/17(月) 19:14 | URL | [編集]

シュミじゃないんだでこの二人に触れていたとは、耳寄りな情報をどうもです。想像するとちと怖いですが。そして続編もきますか。楽しみですか。

たまねぎ:2008/03/17(月) 23:01 | URL | [編集]

たまねぎさん
これはゆるーいBLでしたね。これぐらいなら着いて行けます。
これ以上のべったりは気色悪いですが…。
続編はもち楽しみっすよ。

しんちゃん:2008/03/18(火) 12:45 | URL | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

まほろ駅前多田便利軒 〔三浦しをん〕


まほろ駅前多田便利軒 ≪内容≫ 東京のはずれに位置する“まほろ市”。 この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。 今日の依頼人は何をもちこんでくるのか。 痛快無比。開巷有益。 やがて切ない便利屋物語。 (BOOKデータベースより)

2008/03/15(土) 22:29 | まったり読書日記

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん


まほろ駅前多田便利軒 三浦 しをん 東京の南西部、神奈川県へ突き出すような形で存在するまほろ市。その町の駅前でひっそりと便利屋を営む多田は、年が明けてすぐの仕事帰りに高校時代の同級生・行天と再会する。高校時代は無口で変わり者だった行天は良く喋るよう

2008/03/16(日) 14:30 | ナナメモ

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん


まほろ駅前多田便利軒 しをんさんの小説は2冊しか読んでないんですが、硬質で端整、きれいだなと思うんですが、ちょっと乗り切れない・・というところがあったのです。エッセイのおもしろさと比べてしまうからでしょうか。そこへいくと、これはおもしろかったです。 ...

2008/03/16(日) 22:04 | 本のある生活

三浦しをん【まほろ駅前多田便利軒】


これはもう妄想読書人ぱんどらのためにあるような小説。脳内DVDぐるんぐるん。 なんでも請け負う「便利屋さん」の話。「便利軒」だか...

2008/03/17(月) 11:41 | ぱんどらの本箱

まほろ駅前多田便利軒  三浦しをん


今の日本にはフィリップ・マーローやリュウ・アーチャーのような探偵は存在しない。 闇にまぎれて悪を討つ。そんな正義の味方がピンチになれば駆けつけてくれるわけもない。 市民の味方の警察だって時に頼りにならなかったりする始末。 それじゃあ困った場合にはだれを...

2008/03/17(月) 22:28 | 今更なんですがの本の話

「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん


タイトル:まほろ駅前多田便利軒 著者  :三浦しをん 出版社 :文藝春秋 読書期間:2006/09/12 - 2006/09/14 お勧め度:★★★ [ Amazon | bk1 | 楽天ブックス ] 東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。今日の依頼人...

2008/04/06(日) 21:03 | AOCHAN-Blog

『まほろ駅前多田便利軒』三浦しをん


まほろ駅前多田便利軒 三浦しをん/文藝春秋 東京のはずれに位置する“まほろ市”。この街の駅前でひっそり営まれる便利屋稼業。今日の依頼人は何をもちこんでくるのか。痛快無比。開巷有益。 やがて切ない便利屋物語。本当に今更なんですけど、やっとやっと読みました。...

2008/05/11(日) 23:00 | ひなたでゆるり

三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」


「愛情というのは与えるものではなく、愛したいと感じる気持ちを、相手からもらうことをいうのだと」 「不幸だけど満足ってことはあっても、公開しながら幸福だということはないと思う」                                      ...

2008/08/19(火) 20:07 | ::ゆうりの煌めき日記::

まほろ駅前多田便利軒/三浦しをん [Book]


 三浦しをん:著 『まほろ駅前多田便利軒』  まほろ駅前多田便利軒三浦 しをん文藝春秋このアイテムの詳細を見る  2006年上半期の直木賞受賞作です。  この後書かれた受賞第1作 「風が強く吹いている」を  このあいだ先に読んでしまい、  これがまた文句ナシにお

2008/10/15(水) 00:32 | miyukichin’mu*me*mo*

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。