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    2008

03.18

「アルキメデスは手を汚さない」小峰元

アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)アルキメデスは手を汚さない (講談社文庫)
(2006/09/16)
小峰 元

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女子高生が妊娠中絶手術の失敗で死んだ。彼女は最後まで相手の男の名を明かさなかった。ただ、臨終のとき「アルキメデス」という不可解な言葉だけを残した。死んだ女子高生の父、柴本健次郎はこの時代の建築ブームで財を築いた資産家で、娘の復讐を誓う。そして日頃の豪腕ぶりを発揮し、娘と親しくしていた同級生たちを特別に初七日に招き、死の原因を作った男をあぶりだそうとする。しかし高校生の実態がわからずに空回りする。

一方、突然の呼び出しで柴本家に行くことになった学生のうちの一人、内藤規久夫は自分の弁当がいらなくなったので、昼休み恒例の弁当セリ市に出すことにして、柴本美雪の初七日に参加した。そこでとち狂った健次郎から美雪の男として疑われるが、そこへ内藤の弁当を食べたクラスメイトの柳生が倒れたと連絡が入った。その弁当からは劇薬である砒素が検出された。

幸いにも命に別状がなかった柳生だが、彼の姉が不倫関係を続けている会社員が失踪し、他殺体となって柳生家の床下から発見された。表向きは病死と伏せていた死を中絶の失敗が原因だと噂を流し、毒入りの弁当を食べるに至り、姉と不義をしていた男が殺された。一人の人間に関連して三つの出来事が相次いで発生したことで、柳生に嫌疑が掛けられるが、彼には修学旅行に行っていたという鉄壁のアリバイがあった。1970年代の学園を舞台に、若者の友情と反抗を描く伝説の青春ミステリー。第19回江戸川乱歩賞受賞作。

これはネタバレなしでは書きにくい。まあ、頑張って書いてみるが期待しないでもらいたい。誰が妊娠させたのか、毒殺未遂事件、ちっぽけな密室事件、絞殺扼殺の謎、時刻表によるアリバイ崩しなど、ミステリ要素としては豊富だ。しかし、どれもが小さくて、単独の謎ではしょぼい。それらを結びつけることで、一つの作品に仕上げたことは評価できると思う。

大人の世界で通用する考え。子供たちだけで通用する考え。そこにギャップがあるのは、いつの時代でも同じだと思う。いつでもはっちゃけた若者はいると思う。そこに焦点を絞ることで、ストーリーを終結しようとした作者の意図はなんとなく理解できる。子供たちを理解しようとする大人。理解しようとしない大人。それらとは別次元の子供たちも、やがて大人になり、また同じようなギャップを感じるようになる。まるで無限ループのように埋まらない溝が、いつまでも続く。そんな閉塞感が披露されるところが、少し息苦しくなった。

最後に救いがあったので、読後感は悪くなかった。しかし、真相解明部分が助長すぎて、作品のバランスを崩していたのが残念だった。それに謎解きというよりも自白になっているし、そこがちょっと消極的なのがマイナスだと思った。

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