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    2008

03.19

「ワンダー・ドッグ」竹内真

ワンダー・ドッグワンダー・ドッグ
(2008/01)
竹内 真

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高校一年の甲町源太郎が拾った一匹の子犬。ワンダーと名づけられたその犬を学校で飼うために、甲町はワンゲル部に入り、頭の固い先生たちを相手に大奮闘を演じる。三年後、千草由貴はワンダーの自由のために初めてのクライミングに挑んだ。六年後、教育実習生として高校に帰ってきた甲町。彼らのそばにはいつも、茶色くて人懐っこい犬がいた。少年と少女と犬の十年間を描いた極上の成長小説。《本の帯より》

第一章は、甲町源太郎が入学式当日に拾った犬を、ワンゲル部でワンダーと名づけ、このワンダーを部活所属の部員犬にする。そのため学校で飼えるように、犬嫌いの教頭先生をいかに説得するか、というお話。甲町、三年生の三上部長、滝副部長、二年生の角田、そして顧問の大池先生。彼らのワンダーフォーゲルを通しての成長、ワンダーとの絆、ワンダーが学校に受けいれられるまで、そして彼らの卒業を描いた物語。「ワンゲルとワンダー」

第二章は、部活はしたくないが、ワンダーの世話をしたい、という初の女子部員がワンゲル部に入部した。その千草由貴は、ワンダーの世話は熱心にするが、集団行動に馴染めず、一方で色恋の噂が耐えない。大池先生は顧問として黙っていられなくなり、ワンダーの学校での開放を交換条件に、ボルダリングのモニターを言いつける。千草は嫌々始めたロッククライミングだが、その競技の面白さに引き込まれていく。「クライミングとマウンティング」

第三章は、ワンダーを連れてきた張本人、甲町源太郎が教育実習生になって学校に戻ってきた。その甲町を待っていたのは、立派に成長したワンダーと、噂に尾鰭が付いてすっかり話が大きくなった甲町伝説。教育実習には来たものの、まだ教師を目指す決心がつかない甲町。その彼が実習するクラスには、ワンゲル部の後輩である戸橋と、妙に攻撃的に絡んでくる矢城一恵がいた。「実習と脱走」

第四章は、これまでに何かと影になって協力してくれた新聞記者の長谷川。大池先生の後輩である彼の発案で、空沢高校ワンゲル部の同窓会が開かれることになった。場所はワンゲル部らしく山でのキャンプ。続々と集まる顧問、現役、OB、OGたち。そんな彼らの姿をテレビクルーが撮影する。後日、仲間が集まってテレビ放送を見たとき、そこにはみんなのワンダーの成長した姿があり、言葉にできそうにない思いが駆け巡る。「同窓会と部員犬」

ワンダーと接しながら生徒たちの成長していく姿が瑞々しく清々しかった。上下関係が厳しくなく、温かな先輩後輩の関係もすばらしい。子供たちの目線まで落とさずに距離を取りつつ、生徒を信じて協力する先生も素敵だった。そして、みんなの愛を受けて育ったワンダーは幸せな犬だ。ワンダーフォーゲルにある言葉、自分で決定し、自分の良心に基づいて自分の責任で行動し、そして新しい人生を形成する。このワンゲル精神が心にある限り、彼らは真直ぐに生きていくのだろう。どこか児童書の匂いがして、とても読みやすく、ラストにはぐっときて、そしてすごくいい作品だった。お薦め。

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竹内真
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comments

本当にすごくいい作品でしたね。
犬好きにはたまらない小説でした。
こういった小説は大抵悲しい終わり方をすることが多いのですが、
温かい終わり方でとても良かったです。

リベ:2008/03/19(水) 19:22 | URL | [編集]

りべさん
竹内作品の読後感はどれも温かいですよ。
最後にわんこが死ななくて良かったです。
このパターンのお涙ちょうだいはすかん。(嫌い)
さすがに竹内さんはそこを外してきましたね。

しんちゃん:2008/03/20(木) 13:06 | URL | [編集]

こんばんは。
ワンダーがとってもキュートで素敵な物語でした。
読後感も爽やかで、ホント、悲しい別れのシーンがなくてほっとしました。

ちきちき:2008/03/21(金) 20:29 | URL | [編集]

ちきちきさん、こんばんは。
わんこもかわいいし、登場人物たちも素敵でした。
人の成長にからむ動物とは別れはつきもの。(寿命だけど)
これはそんなのとは関係なくて、ほんと良かったです。

しんちゃん:2008/03/21(金) 22:43 | URL | [編集]

あったかい作品でしたね~。
ワンダーのいる学校の風景が目に浮かぶようでした。
こんな学校に通ってみたかったです!

エビノート:2008/04/19(土) 23:45 | URL | [編集]

エビノートさん
すごくあったかい作品っすよねー。
ワンダーが尻尾をぱたぱた振る姿が目に浮かびました。
動物ものって無条件に好きになる傾向がありますが
これはほんとに良かったです。

しんちゃん:2008/04/20(日) 12:48 | URL | [編集]

私は竹内さん初読みだったんですけど、いつもこんな瑞々しくて爽やかな作風なんですか?
初読みだったので、私もわんこ最後の章でまさかみんなとお別れ?なんて思いながら読んでたんですけど、よかったよかった。
いい作品でした~!

じゃじゃまま:2008/08/17(日) 23:38 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
竹内さんは児童書出身の作家さんです。
だから、文章がやわらかいし爽やかな作風だと思います。
読んでいて気持ちがいい作品ばかりですよ。

しんちゃん:2008/08/18(月) 12:28 | URL | [編集]

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