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    2008

05.15

「ラティーノ・ラティーノ!」垣根涼介

ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記 (幻冬舎文庫)ラティーノ・ラティーノ!―南米取材放浪記 (幻冬舎文庫)
(2006/04)
垣根 涼介

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大長編「ワイルド・ソウル」の執筆のため、ブラジルとコロンビアの二十数都市を訪れた取材エッセイ。サン・パウロではちょっとした言葉のやり取りで相手に同情したり一緒になって喜んだりと、いつも感情が行動に直結してくる国民性に触れ、カリではコカインの作り方を教わったり、ストリート全体を包む雰囲気のなにかに、心のどこかを鷲づかみされ、ボゴタでは追い剥ぎと対立し、サルバドールでは観光擦れしたくそったれと一触即発になる、など、サン・パウロ、サントス、カリ、メデリン、カルタヘナ…、と大移動。

人口の九割が善人むき出しのお人好し。すぐに人を信用し、二、三回笑い合えば、もうアミーゴ。残る一割が、強盗、殺人、婦女暴行、なんでもござれの骨の髄からの悪党。そんな危険と隣り合わせながら、二ヶ月にわたり旅した末に辿り着いた大切な感覚とは?

垣根涼介の短気な一面や、短気な一面や…、ってこんな治安の悪いところで何度もよくキレるわ。この強気なところから、「ヒート・アイランド」のアキのようなキャラが生まれたのかな。これは取材旅行でありながら旅日記でもある。だから感想が書きにくい。よって、このエッセイの表側、つまり「ワイルド・ソウル」に生かされたであろう事柄に触れたい。

その昔、日本国政府と外務省に詐欺同然の扱いを受けて、アマゾンに入植させられた戦後の南米移民。その多くの人々は、開拓地とは名ばかりの荒地を与えられ、耕しても耕しても米は育たずに、挙句、マラリヤや赤痢で赤貧のうちに家族を無くした。耕作地を捨て、アマゾンの大地を流民となって彷徨った人たちは、いつしかアマゾン浪人と呼ばれるようになった。それが後に日系一世と呼ばれる多くの人たちで、今では三世、四世の人たちが生まれている。そんな環境の中で何故彼らは生き残れたのか。それらの背景などが本書に記されている。などと書くと専門書のように勘違いされるかもしれないが、これはエッセイだ。

陽気なブラジル男や、積極的なブラジル女。多くの国から移民を受け入れている国民性。他民族が集まることでのメリット。そして悲惨な境遇に同情した街の売春婦たち。今でも無数の貧民窟が存在し、武装強盗団が跳梁する国。コロンビアでは今も内戦状態が続いている。そんなあれこれを、決して重くなることなく軽妙に綴られている。地球の反対側に位置し、気軽に旅行へ行くことのない南米という地。しかし、日本人とは縁が深い国。そんなことを思いながら、興味深く読んだ一冊だ。

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