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    2008

06.06

「三色パンダは今日も不機嫌」葉村亮介

三色パンダは今日も不機嫌三色パンダは今日も不機嫌
(2008/03/20)
葉村亮介

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三色パンダはてくてくと歩いていた。彼の行く先は羽村氏のアパート。三色パンダには白と黒に加えて、茶色い毛がおでこに生えている。なぜ茶色い毛が生えているのか? それは彼自身にもわからない。さて三色パンダは羽村氏のアパートに向かっている。ほら、到着した。羽村氏は年齢と職業が不詳のぐうたら男だ。三色パンダが羽村氏のアパートのドアをノックした。羽村氏はまだ眠っている。なにせまだ午後二時だ。三色パンダは頭にきて、さらにドンドンと羽村氏のアパートのドアを叩いた。羽村氏は仕方なく起き上がった。実際、三色パンダのノックは執拗で、こればかりは無視してやり過ごすことはできないと羽村氏は判断した。羽村氏はドア越しに訪ねた。「うるせえな。早く開けろよ」 三色パンダはアパートのドアを蹴っ飛ばした。羽村氏は三色パンダの迫力に圧倒され、ついドアを開けてしまった。こうして三色パンダは強引に羽村氏のアパートに住み着いた。

三色パンダは雑草しか食べない。特製のドレッシングしか好まない。三色パンダは朝早く起きて、わけのわからない詩を朗誦し始める。三色パンダの茶色い毛は繊細な問題だ。三色パンダはいつもイライラしていて、かんしゃくを起こして暴れまわることも、羽村氏にとっては困った事態なのだが、それ以上に困るのは部屋に閉じこもって出てこなくなることだ。ユウタという名前こそ明らかにした三色パンダだが、それ以外のことは不明だった。ある夏の終わり頃、三色パンダは羽村氏に尋ねた。「おい、羽村。この辺にいい動物病院はないか? 精神科だ」 三色パンダに日課がひとつ加わった。詩を朗誦すること、雑草を食べること、そして山田医院に通うこと。その三色パンダが突然姿を消してしまった。第1回ランダムハウス講談社新人賞優秀賞受賞作。

かなりへんてこな設定で、シュールすぎる淡々とした描写。ちょっとしたユーモアがあって、まったく先が読めないストーリー展開。これがさくさく読めて、勢いづいてページをめくる手が止まらなくなってしまう。そして、終盤になってやっと気づく。これって、ミステリだったのかと。仕掛けが巧妙で、まったく思いもよらなかった。

この本は表紙を見て、なんとなく嗅覚が働いた。これは面白そうと。その野性の勘が見事に的中。ただ残念なことに、この本はネタバレなしでは面白さが伝えられそうにない。よって、これ以上は書けない。内容紹介をしたのはほんの序盤でしかないので、あとは自分で読んで確かめて欲しい。有望な新人作家が誕生したことは間違いのない事実。そう記して、ここで終わりにする。お薦め!

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