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    2008

06.07

「コンビニたそがれ堂」村山早紀

コンビニ

コンビニたそがれ堂 (ピュアフル文庫 む 1-1)

風早の街の駅前商店街のはずれに夕暮れどきに行くと、古い路地の赤い鳥居が並んでいるあたりで、不思議なコンビニを見つけることがあるといいます。見慣れない朱色に光る看板には「たそがれ堂」の文字と稲穂の紋。ドアを開けて中に入ると、ぐつぐつ煮えているおでんと、作りたてのお稲荷さんの甘い匂いがして、レジの中には長い銀色の髪に金の瞳のお兄さんがにっこりと笑っています。切れ長の目はきらきら光っていてちょっとだけ怖いけれど、明るくてあたたかい声でその人は「いらっしゃいませ」と言うのです。

「いらっしゃいませ、お客さま。さあ、なにをお探しですか?」

そのコンビニには、この世で売っているすべてのものが並んでいて、そうして、この世には売っていないはずのものまでがなんでもそろっているというのです。大事な探しものがある人は、必ず、ここで見つけられるというのです。店の名前はたそがれ堂。不思議な魔法のコンビニです。不思議と出会い、なくしてしまった大事なものと再会し、あたたかさを与えてくれる5つの物語。

アメリカに行った初恋の女の子と不本意な別れ方をしてしまった五年生の男の子「コンビニたそがれ堂」。大事にしていたリカちゃん人形をママに捨てられてしまった三年生の女の子と、いつもは優しいけれどときどき怖くなってしまうママ「手をつないで」。ラジオ局のアナウンサーを続けることが幸せなことかわからなくなってしまった30歳の女性「桜の声」。お兄ちゃんに拾われて一年間幸せだった余命残り少ない子猫「あんず」。若いお父さんとお母さんと女の子を七年間見守ってきた壊れたテレビと、もう一度テレビさんに会いたい女の子「あるテレビの物語」。

特に好きだったのは4番目の作品。もうすぐ死ぬことを知った猫が、コンビニで人間になれるキャンディを手に入れ、愛されたて幸せだったお兄ちゃんや、家族みんなの前へ少女の姿になって現れる「あんず」は、もう泣くしかなかった。猫と同居する人なら感涙すること間違いない作品だろう。

彼ら彼女たちが、偶然、あるいは必然的にコンビニに辿りつくことで奇跡が起こる。人と人。人と物。人とペット。物と人。対するカタチは違ってもそこには大事な想いがある。そこに、ほろっときたり、よかったねとほっとしたり、今の自分を見つめなおして噛み締めたり、涙腺が崩壊する切ない感動があったり、ありがとうの気持ちがある珠玉の物語たち。ええ話やなあ、としみじみと思った。これはすごい本かも。

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