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    2008

07.04

「八月の降霊会」若竹七海

八月の降霊会 (角川文庫)八月の降霊会 (角川文庫)
(2000/08)
若竹 七海

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一通の手紙「降霊会のお知らせ」、すべてはそこから始まった。富士山麓の山荘に集められた一見何の接点もない人々。降霊会、それは単なる娯楽でしかないはずだった。しかし、霊媒師の口から出てきたのは、誰も知るはずのない招待客の秘された過去―。死体、人骨、異様さを増していく山荘。降霊会に絡んだ忌まわしき意図とは?招待客の点が線で結ばれた時、すべての謎が明らかになる。サスペンスフル本格ミステリー。《背表紙より》

けったいな作品だ。ミステリのようであり、ホラー。ホラーのようでいて幻想的。これが読み進めていくと、どんどん先が読めなくなっていく。絶対的な権力者によって招待された各々にわけありな人々。夢見がちな歴史ロマンス作家の南澤秀子と個人秘書の渡辺司。インチキ霊媒師の真名木美鶴といずみの親娘。占い詐欺師の佐久間保子と夫の繁夫。誘拐殺人犯の娘という汚名をはらしたい田中逸子。世俗臭ふんぷんたる大手百貨店社長の安達優三郎。父の別荘管理の仕事を継いだ臨時雇い執事の吉岡義一。その人々を待ち受けるのは、屋敷主人たる水屋征司であり、彼の傍らには叔父の魂胆をしらない寧と智の従兄弟がいる。

彼らが集い、いざ降霊会が始まってみると、霊媒師の口から参加者の過去に犯した犯罪が語られ、霊媒師は昏睡状態に陥ってしまう。それによって、脛に傷もつ輩は、わかりやすく怒り、ある者は行方を消してしまい、ある者は酒に逃げて酔いつぶれた。翌朝、酔いつぶれた者の部屋から惨殺死体が発見されるが、当人はわけがわからないと途方に暮れるばかり。それをきっかけにして、次々に謎が出現してくる。

玄関ホールにかかっている稚拙な肖像画の母娘の謎があり、人間の頭蓋骨が発掘され、過去の誘拐事件が浮かび上がり、出席者全員のトピックが書かれたメモを見つけ、突然包丁を握って暴れ出す人物のあっけない死。そして、ぱたぱたと聞こえる見えない子どもの足音。ここまではいい。それが、ある人物の手記を読むあたりから、混迷のオカルト世界に突入していく。そんなはずはない、いやいやまさか、とストーリーがどの方向に向かっていくのかがまったく読めなくなってしまうのだ。そして、ラストでは…。これには賛否両論があるかもしれないが、あとは自分で読んで確かめてもらいたい。

設定で言えば、権力者によって作られた吹雪の山荘で、いわゆるクローズドサークルものだ。そして、なにかことが起こるたびに、権力者の豪腕ぶりが発揮される。ミステリのカタチとしては、すごくブサイクだ。しかし、集められた人物たちが、一見まったく関係なさそうに見えて、どこかで繋がっている。現在と過去の事件や出来事もしかりだ。こういった点はさすがに上手いと思う。それに余韻の悪さという点でも若竹七海らしくて、最後は少し驚きの展開だったけれど、個人的にはアリの作品だった。

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若竹七海
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