2006年10月14日 (土) | 編集 |
![]() | 猛スピードで母は 長嶋 有 (2005/02) 文藝春秋 この商品の詳細を見る |
「サイドカーに犬」「猛スピードで母は」の2編が収録。
子供の視線で、夫婦崩壊後の父や母の姿がたんたんと描かれてます。
「サイドカーに犬」
弟との再会で、子ども時代の母の家出と、あの頃を回想する。
主人公の女の子と、その頃家に来ていた父の恋人の洋子さんの交流を描いた作品。
大胆でさわやか、潔よく凛とした姿勢がかっこいい洋子さん。
そんな洋子さんに憧れる薫ちゃんもまた可愛い。
それに魅力ある登場人物が、たくさん出てきたのが印象的でした。
「猛スピードで母は」
離婚した母と小学生の男の子の、親子二人の生活。
結婚をほのめかす母を冷静に見つめる慎。
そこに訪れる母の恋人とも無難にこなす慎。
大人の都合に合わせて生きるしかない少年を描いた作品。
この慎くんは凄いね。まるで何もかも悟ってるみたいな慎くん。
こんなに冷静に物事を分析する子どもって、いるだろうか。
いるんでしょう。子供の方が案外するどいかもよ。
すごい作家に出会ってしまったな。
人間模様の描写がすごいねん。それにこの雰囲気が堪らん。
破天荒な大人の行動を、主役の子供が冷静に状況をみているところが良い。
これからどんどん追いかけたい作家です。
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