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    2008

07.18

「破滅の石だたみ」町田康

町田

破滅の石だたみ

破滅の石畳は唐突にあった。足を踏み入れた瞬間、ひやっ、とした。しかしすぐに、なんだこんなもの。ただの道じゃないか。そう、自分に言い聞かせてずかずか路地に入っていった。それから十年、特に破滅することもなく、アホーな文章を書いてその日を暮らしている。そして、いま思うのは、もしかしたら自分はあれからずっと、長い長い、破滅の石畳を歩いているのではないか、ということ。そしてその石畳はこれからもずっと続くのではないかということ。――<あとがきより> 『正直じゃいけん』に続く、町田康、待望のエッセイ集!《出版社より》

パンク歌手町田のいつもと変わらぬ風景がここにある。相変わらず落語のビデオを見て、時代劇を一日中見て、世間のいわれのない侮蔑を恐れ、しこたま深酒をする。時には踊り、やりたいことだけをやり、勝手放題に生きる日々。隣家の大邸宅が自分の部屋よりも広い車庫を造り始めたことを呪い、無農薬キャベツから現れた青虫を飼育してみたり、四十三にしてエビの殻が剥けなかったり…。という第一部の「偶然の土石流」。

そして、作家である町田康の一面も見せてくれる。デビューのきっかけや、芥川賞受賞の裏側。約一年も書き続けた新聞小説「告白」のもう一つのあとがきや、「パンク侍、斬られて候」などの小説を書くということ。ナントカ先生の執筆風景や散歩風景のようなドキュメンタリーの見えない側面。井伏鱒二や内田百聞などに思うこと。そして、私のオールタイム文庫ベストテン。という第二部の「ときめきノーフューチャー」。

富岡多恵子「波うつ土地」、筒井康隆「エンガツィオ司令塔」、「辻井喬コレクション7巻」、萩原葉子「パ・ドュ・シャ 猫のステップ」「輪廻の暦」、中島らも「酒気帯び車椅子」、「山下洋輔エッセイ・コレクション2」忌野清志郎「瀕死の双六問屋」、北川悦史子「恋愛の神様」、若木真吾「Now’s the Past」という作品群の解説を集めた第三部の「実にいい」。

伊八と名付けたマックG4キューブとの悪戦苦闘ぶりが「ASAHIパソコン」に連載。それをまとめた爆笑コラムの第四部「伊八のいる風景」。コラムのようでいて、短編としても読めて、これは笑えた。何度も吹き出してしまった。初期設定から命名、音声入力にまつわる伊八のアホっぷりに、そして、デジタル音楽作り。いわゆるマックの体験リポートだ。

続けて読むには疲れるが、たまに無性に読みたくなる町田の文章。「伊八のいる風景」だけを読んでもおつりがくる。そんな一冊だった。

パンク町田のサイン。

Image038_r1.jpg

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