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    2008

07.29

「月魚」三浦しをん

月魚 (角川文庫)月魚 (角川文庫)
(2004/05)
三浦 しをん

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古書店「無窮堂」の若き当主、本田真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣太一。二人は幼い頃から、密かな罪の意識をずっと共有してきた。瀬名垣の父親は、いわゆる「せどり屋」だった。ゴミを漁り、後ろ暗い経路で手に入れた本を売る輩、と業界でいい顔をされなかった。そんな中で、「無窮堂」のご隠居、本田翁は少し違った。古本業界に半世紀身を置き、その目利きぶりと誠実さを周囲に認められた老人だ。彼はクズ本を売りにくる瀬名垣の父親に、他のせどり屋とは異なるにおいを嗅ぎつけ、瀬名垣の父親は、本田翁に徐々に目にかけられるようになった。

瀬名垣も父に付いて、広大な敷地に建つ古本屋によく遊びに行った。彼も本が好きだった。そして少女とみまごうばかりの少年の顔を見た。いずれは「無窮堂」の三代目になるはずの少年。自分より一つ年下の本田真志喜に、瀬名垣太一はちょっかいを出さずにはいられなかったのだ。幼い二人は兄弟のように育った。しかし、ある夏の午後起きた事件によって、二人の関係は大きく変った。しかし、真志喜は二十四、瀬名垣も二十五、魑魅魍魎が跋扈する古本業界の中で、彼らは今日までなんとか生き延びてきた。

瀬名垣に誘われて、買い付けの旅に同行することになった真志喜。そこで待ち受けていたのは過去との対峙だったという「水底の魚」と、高校生の真志喜と幼なじみたちと瀬名垣。彼らが国語教師を巻き込んではじける一夏の「水に沈んだ私の村」と、文庫版では書き下ろしの「名前のないもの」が収録されている。

現代の物語であるはずなのに、随分時代掛かったように思えてしまったのは自分だけだろうか。それとも単に、京極堂と重ね合わせているだけなのだろうか。主人公ふたりは、過去の出来事によってがんじがらめになって、まっすぐにお互いに向き合えない。それぞれの負い目と罪悪感を感じつつ、それでもまだ離れられない。いや、離れたくないと思っている。その顛末については、読めばわかるのであえて書かない。ただ、旅先で出会う古本屋は嫌いだった。やり込めたという点では溜飲を下げたけれど、あんな自分勝手はバツである。

BLを読んだことはないが、本書はBLになる直前で寸止めになっている。瀬名垣が真志喜の髪をいじるシーンや、一つの部屋で布団をくっ付けようとする場面などがあって、危うくなりそうになって、結局はそうならない。それに、二作目の真志喜を見つめる教師なんて、かなり際どいラインをいっている。それ以上行かなくて良かった、とホっとした。なにしろ免疫がまったくものだから、あれより先となると耐えられなかっただろう。

それ以外の点ではとても面白く読めた。本への愛が素晴らしいし、目利き対決も楽しいし、仲間とハメを外す夏のプールや花火鑑賞もウキウキした気分になれる。そして、なにより読後感が爽快だ。いろいろ賛否両論があるようだが、個人的にはアリの作品であった。

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三浦しをん
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comments

ついに読んじゃいましたか(* ̄m ̄) ププッ

あたしの読書感想♪
http://tsutamaru.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_7d74.html

つたまる:2008/07/29(火) 14:45 | URL | [編集]

つたまるさん
もっと過激なことを想像していたけど、これくらいなら許容範囲でした。
面白く読めたから、これはv-218です。

しんちゃん:2008/07/30(水) 12:06 | URL | [編集]

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