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    2008

08.23

「21 twenty one」小路幸也

21twenty one21twenty one
(2008/06)
小路 幸也

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同級生だけど、ただの同級生じゃない。僕たちは、「21」というもので繋がれた仲間。榛中学校の僕らの学年は一クラスしかなかった。それが、二十一人のクラスだった。男子は十一名、女子は十名。糸井凌一、リュウジ、岩さん、タカシ、翔、コウヘイ、尚人、キンゴ、半沢晶、まっちゃん、宮永、ミーナ、留美、愛、比呂、祐子、絵里香、佳恵、博美、佐衣、遥。

入学式の日、担任の韮山先生がいちばん最初に言った言葉はわすれない。「この二十一人が、今日から卒業までの仲間です。そして、なんと二十一世紀に、二十一歳になる仲間なんですよ」 なんでもない、他愛もない、ただの偶然だ。でも、その偶然が重なって集まった仲間がいる。その事実が、ある種の連帯感をもたらしたのは事実だった。二十一世紀に、二十一歳になる、二十一人。僕らは、21・21・21。「twenty one」だ。

中学を卒業して十年。二十一世紀になって四年が過ぎて、僕たちも二十五歳の大人になった。そこに突然の訃報。同級生の死。あの、半沢晶が自殺した。遺書は残されていなかった。全員の連絡用にと晶が作ったサイトにも何も書かれていない。僕らに何も告げずに、僕たちの、あの教室で、首吊り自殺した。晶は何故自らの死を選んだのか。

糸井凌一、佐衣、まっちゃん、比呂、宮永と、章ごとに柱になる人物たちが移っていく。彼らはまず中学時代の思い出を回想する。読者はこれにぐっときて人物たちの魅力に引き込まれ、そして、自分が晶を死なせてしまったんじゃないかとか、誰にも言わなかった隠し事などを仲間たちに打ち明けていく。この人間ドラマがまた読ませるのだ。しかし、全員がその死にショックを受けているというわけではない。微妙に温度差があって、そこがリアルだと思った。

そして、通夜の晩、クラスの中心人物だった宮永から、推理によって導き出された死の理由が披露される。このラストは…う~ん、どうだろう。これには賛否が分かれそう。というか、否の意見の方が多そうだ。ちょっと死の理由としては弱いかな。ネタバレはしたくないが、読んだ方だけに伝わるようになんとか書いてみると、そもそもミステリになっていない。読者に対してフェアではなかった。それに水晶の謎も中途半端である。他にも気になる部分があと数点あった。あの人のこととか。

だけど、仲間たちの絆が、そのマイナス部分を埋めていたように感じた。中学時代の回想シーンには涙しそうになったし、大人になってからの強い結びつきにもぐっとくる。こういったノスタルジックな描写や同級生の絆は、さすがは小路幸也と言えるものがあった。ただ最近の作品は詰めの甘さが目立つのは確かだ。本書にしろ「モーニング」や「カレンダーボーイ」にしろ、もう少し最後まで書ききって欲しい、というのが正直なところだ。全体的に面白いのだけど、そこが残念だった。

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小路幸也
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comments

同じく最後がすっきりしなかったなぁ~という感じです。
実は小学生の頃ずっと21人のクラスだったんですけど、
今はここまで繋がっていないので
羨ましかったりもしますが・・・。
しかし、ここんとこの小路さんの作品は
最後がもや~っとした感じで惜しいなぁ~。

す〜さん:2008/08/24(日) 11:55 | URL | [編集]

す~さん
こじ付けっぽくてもやっと感がありますよね。
爽やかじゃなくてもいいので、もっとスマートにして欲しかったです。
年代がベビーブームだったので40人学級でした。

しんちゃん:2008/08/24(日) 19:56 | URL | [編集]

こんばんは。
登場人物とかあいかわらず魅力的なんですが、もうちょっと感が強い作品でした。
やっぱり自殺となると、なんだかどうしてもすっきりとはいかないです。

ちきちき:2008/08/24(日) 21:53 | URL | [編集]

ちきちきさん、こんにちは。
自分とどうやら同じ意見のようですね。
自殺の理由も、先生のあれも、なんだかなあでした。

しんちゃん:2008/08/25(月) 12:44 | URL | [編集]

しんちゃん こんばんは。
「もぅちょっと感」は皆が感じて
いるんですね~。
ストーリーは面白く読めるのに
すっきりしないのは残念です。

naru:2008/08/25(月) 19:42 | URL | [編集]

naruさん、こんにちは。
すっきりしなかったですね。
別にすっきりでなくブラックでも構わないです。
だけど、唐突感が浮いていたのが残念でした。

しんちゃん:2008/08/26(火) 10:40 | URL | [編集]

そうだ。水晶はどうして?ですよね。
クラスメイトが21人っていくらその後統廃合されたとは言え少なすぎるなって最初に突っ込んでしまいました。
でも、中学時代のみんなが同じ方向を向いていて…というのはすごくよかった。
そんな事実際には絶対にありえないけど
みんなが幸せそうでした。

なな:2008/08/27(水) 21:46 | URL | [編集]

ななさん
水晶はどうも必要性を感じませんでした。
もったいぶった割には…ねえ。
みんなが同じ方向を向くってあり得ない。
そうツッコミを入れようかと思いました。
でも実際は向いていなかったので止めました(笑)

しんちゃん:2008/08/28(木) 18:34 | URL | [編集]

「先生が」ってところが非常に引っ張って引っ張って、それでそれ?みたいな感じはありましたね。
なので衝撃的な告白のはずが、さほど衝撃にならなくて。
あまりにも最後まで引っ張りすぎちゃってますよね、引き際って肝心ですね。(笑)

じゃじゃまま:2008/09/07(日) 00:25 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
先生ダメじゃん、で終わっていましたね。
それはダメですけど、なんだかなあという感じ。
吉本新喜劇風に全員でズッコケでもしようか(笑)

しんちゃん:2008/09/07(日) 11:19 | URL | [編集]

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