2008
![]() | CHICAライフ (2008/06/27) 島本 理生 商品詳細を見る |
――2003〜2006年のできごと――
付き合うのは問題のある年上男(「問題のある男」)ばかり。幽霊が見えるダンサーの母(「幽霊 VS. 母の話」)を反面教師に、恋愛の相性が完璧な弟(「弟コンプレックス」)を可愛がってみたり、引きこもる“ゲーマー”の彼と同棲(「オタク(?)の生態」)してみたり。まともなのは島本さんだけなのか、それとも……?――著者初のエッセイ!
『ナラタージュ』の切なさはどこに?恋愛小説の名手・島本理生のリアルワールド《出版社より》
エッセイって作者の声が生すぎて苦手だ。だから、エッセイ作家の本はほとんど読まない。本書は島本理生の初エッセイである。エッセイは苦手だけど、好きな小説家のエッセイは別ものである。これまでに読んだ小説の裏側が見えてくるからだ。そして、これが想像していた島本理生像を見事に崩してくれていた。
第一印象は、恋愛ネタがすごく多い。この若さで、文系女子で、こんなにお付き合いの経験があったとは正直びっくりだった。(偏見?) そして、島本作品を読んで気づくのが、よく登場するのがダメ男であったり、女性から男性を誘う場面が多いことだ。このエッセイでは、問題のある男性とばかり付き合ってきたとか、好きになると積極的になるだとか、島本理生は自身のことを語っている。本書を読むことで、自身の経験を作品に反映していたのだと知ることになる。
そしてもう一つ面白かったのが、作家合コンのことや、作家同士の不遇自慢や、カラオケに関する話題での某作家の島本評などの、お付き合いのある作家との微笑ましい一場面が、読んでいてぐふふと笑えてしまうのだ。おまけに、同居人(佐藤友哉)との絶対に変!という噛み合わない会話などが、ふんだんに紹介されている。ここまで私生活をさらけ出すのかとちょっと驚きだけど、他人事だからこそ無責任に笑えてしまうのだ。しかし、この二人は大丈夫なんだろうか。余計なお世話だけど。
他にも面白いお話がいっぱいあるが、エッセイの内容をばらすということはネタバレになってしまうので、あとは自分で読んで確かめて欲しい。これまで持っていた島本理生という作家のイメージがガラリと変わるはず。ファンなら、読んで損なしだと思った。
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