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    2008

09.21

「なんにもうまくいかないわ」平安寿子

なんにもうまくいかないわなんにもうまくいかないわ
(2004/11/19)
平 安寿子

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子なしシングルの負け犬も、四十過ぎたらオオカミ! ゴージャス(?)な独身生活と、孤独で寂しいかもしれない未来の狭間で揺れる並河志津子……。けど、バタバタせかせか、今日も元気です。《本の折り返しより》

世にいう負け犬の志津子を描いた作品だけど、志津子目線ではなく、幼なじみ、部下、不倫相手など周囲にいる人たちの目線で、志津子を捉えている。結婚したいくせに、結婚できない相手ばかりを選び、恋多き女で、寂しがり屋で、キャリアウーマンで、人脈が広く、世話焼きで、という破天荒な人物だけど、愛されていたり、憎めなかったり、ほっとけない感じ。そういった愛すべき女性を描いた連作集と、不倫中の男女とその妻のひと時を描いた一編を収録。

「マイ・ガール」
令子と志津子は幼なじみ。中学から進路が分かれ、令子が公立校を出た後、専門学校でデザインを学ぶ一方、志津子は私立に通い、持ち上がりの大学を卒業して今は市場調査会社で働いている。まだ独身。令子のほうは結婚後もフリーのデザイナーとして、小さな仕事を細々と続けている。子供は美冬一人。その美冬が中学生になり、マンションに一人住まいをし、ブランド服を気前よくくれる「しーちゃん」に引き比べ、オバさんモードで娘のすることなすことに文句をつける母親を小バカにして、喧嘩をする度に当てつけがましく志津子の家に泊り込むようになった。

「パクられロマンス」
志津子の部下であるナツキが、泥沼の三角関係やゾゾゾものの口説き文句を知っているのは、逐一聞かされたからだ。それも、二度や三度ではない。証拠の品も見せてもらった。当時を知る志津子の友人の証言もある。その修羅場のエピソードが雑誌のインタビューに掲載されていた。あの席でも思い出話をおもしろおかしく披露して、みんなを笑わせていた。鴨井とく子は、あれを聞いていた。プライバシーのパクリだ。志津子がコケにされたのが、許せない。ナツキは志津子の妹分をもって任じている。姐御のメンツがつぶされたというのに、座視していたんじゃ、女がすたるのだ。

「タイフーン・メーカー」
女が上司であることに、こだわりはない。並河志津子は、仕事ができる。それはよくわかる。頭がよく、責任感が強く、必ず結果を出す。仕事の手腕を考えれば、彼女が上司であることに何の異論もない。だが、部下は友達ではない。杯を交わした子分でもない。自分の思い通りにしないでほしい。マッチ(近藤真彦)と呼び名を決められたことは、まあ、いい。だが、志津子の私用に使われるのは心外だ。志津子に秘密はない。別名「私生活のない女」なのだ。知り合ったら最後、彼女の人生のすべてに関わることになる。ナツキはそれを楽しんでいるが、直哉は辟易していた。

「恋駅通過」
別れた男は、みんな親戚みたいになる。志津子はそう言っている。ということは、俺も親戚か。ポジションとしては従兄弟か、叔父さんか、どうなんだろう。今年、五十五歳。志津子より一回りと少し年上だ。力関係で言えば、志津子は永明にとって常に庇護者であった。言ってみれば、永明は志津子に食わせてもらっているのだ。永明は、別居中だが結婚している。妻の渚はやり手の経営者で、ご隠居さんのようなマイペースで暮らす夫は、超多忙の妻にとっては「亭主元気で留守がよい」の理想型らしい。それが一瞬で、志津子にとって、永明は男ではなくなったようだ。

「なんにもうまくいかないわ」
まもなく三回忌を迎える未亡人といえば、悲劇のヒロインである。同性からは同情され、異性にとってはいけない欲望をかき立てる特殊な存在といっても過言ではない。実際、涼子はここ二年というもの、どこに行ってもそういう扱いを受けてきた。しかるに、亡夫の旧友の還暦パーティーに来てみると、そこにいた数人の男女がいっせいに同じ目つきをした。へぇーと見下す目つきである。涼子に冷たい視線を送ってくる連中は、みんな志津子の仲間だ。罪があるとすれば、女たらしだった連にある。連は涼子と結婚した。それも、十五年も前の話だった。

「亭主、差し上げます」
毎月の第三土曜日、昼から夜まで二人だけで過ごすようになって半年が経つ。食べて抱き合うだけで、時間はたちまち消化される。唇を合わせ、楽しきフォアプレイを楽しもうとしたところ、インターホンがピンポンピンポンと続けざまに鳴り続けた。女が部屋に入り込んだ。わたし、田川光。耕平の家内です。恵子は耕平に目をやったが、耕平は困ったように天を仰ぐばかりだ。オロオロする二人を尻目に、光は嬉しそうに語りだす。「わたし、あなたを引き取ってくれる人がいるんなら、渡してもいい」と。耕平はぶっとび、恵子も唖然とするしかなかった。

やっぱ平安寿子はすごい。感想はこの一言で十分でしょ。前もこれだったような^^;
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平安寿子
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