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    2008

09.23

「タチコギ」三羽省吾

タチコギタチコギ
(2008/07)
三羽 省吾

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柿崎信郎は、不登校になっている小学4年生の息子智郎を連れて、祖母の葬儀のため、故郷にかえることになった。柿崎が智郎と同い年だった1978年6月、「ノブ」と呼ばれていたあの頃。そこには大きな鉱山があった。
ノブは5人の友だち――ウネリン、チクワ、タカオミ、ガボちゃん、ジャガ夫と、悪戯したり女の子を追い掛け回したり、恋をしたり、野球をしたり……とにかくいつも何かに興奮していて、いつも何かで忙しかった。そんな中、鉱山の経営方針転換による影響が子供たちの世界にも色濃く影を落とし始める……。
あの頃。今よりも遥かに貧しく、「格差」というものがはっきりとあった時代の、生々しい日々の匂い。その中で生き生きと過ごしていた自分たちの姿……。30年ぶりに訪れた故郷で、柿崎は、父親として、同じ男の子だったものとして、息子に何を伝えられるのかに気づいていく。《本の帯より》

お父さんの柿崎信郎、少年時代のノブ、現在と過去が交互に描かれ、物語のラストで、イジメを受ける我が子と向き合うことになる。少年サイドの始めのうちは、小便飛ばしにアホやなあ、エロ本集めにマセとるなあ、タマキン先生やモッコリマンというネーミングセンスの悪さに失笑しながらも、パソコンやゲームがなくても真っ暗になるまで遊んだなあと遠い目をしつつ、自分の子供の頃を懐かしく思いながら楽しく読めた。だけど、段々とざわざわした空気が流れだしてからは、少しブレーキがかかってしまう。

階級意識だとか、貧富の差だとか、人を見下すようなことを大人と同じように子供までするからだ。それにめんどくさそうな先生は問題外だし、ガボちゃんが抱えている問題にしても、子供の力ではどうすることもできないもどかしさが募る。それに野球対決の結末にしろ、読んでいてしんどくなるばかりでちっとも面白くない。鉱山の合併についても退屈だった。そんな中で行われたグルグル対決は笑えたけれど、あとはインゲンと軍曹に魅力があったことぐらいしか上向きになれる部分はなかった。

それよりも、始めは退屈だと思われたお父さん柿崎信郎サイドが面白くなってくる。ふらりと入った赤提灯。そこにいた店主、葬儀屋の男、汚い身なりをした酔客。彼らは柿崎のことをノブと呼ぶ。相手は自分のことを知っているのに、柿崎自身は誰だか思い出すことができない。この三人の正体が誰なのかが気になって、その興味だけで最後まで読んだ感がある。そして現代っ子の象徴である智郎は、いつもゲーム機に向かってピコピコ。返事は首をカクンと振るだけ。なんだかなあ。

乗れない部分はあったけれど、嫌いではなかった。人から見たらそれがイジメだという部分におおっと思い、聡明で理解者だと思っていた初恋の子が実は他所を見ていたというオチにズッコケ、すべてが解決しないまま終わるラストにはさもありなんとなった。なにごともそうそう上手くいくことはない。前を向いて、ガシガシとペダルを漕ぎ続ける。タチコギをして坂の上を目指す。生きるということは、たまには寄り道や休憩を入れながら、そういう日々を繰り返すことかもしれない。

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三羽省吾
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comments

再会はおっ!と嬉しくなっちゃいました。
他のメンバーがどうなっているのかが気になります。

エビノート:2008/09/23(火) 21:51 | URL | [編集]

エビノートさん
赤提灯での再会は興味を惹きましたね。
葬儀屋の正体にはそうきたかって感じでした。
他のメンバーのその後も気になるよね。

しんちゃん:2008/09/24(水) 12:56 | URL | [編集]

しんちゃん…ごぶさたです♪
しばらく落ちてましたが
マシンが新しくなったので復活しましたー。
三羽さんは厭世フレーバーですっかりやられたので
コレも図書館に予約中。
しんちゃんのレビューはあんまり読まないようにしました(笑)。

ユミ:2008/09/24(水) 14:46 | URL | [編集]

ユミさん、おひさです。
新しいパソか。いいなあ。うちのはファンがやかましいです。
>あんまり読まないように
それ、正解かも。書きすぎるクセがあるからね(笑)

しんちゃん:2008/09/24(水) 20:32 | URL | [編集]

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タチコギ 〔三羽 省吾〕


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2008/09/23(火) 21:49 | まったり読書日記

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