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    2008

10.07

「赤×ピンク」桜庭一樹

赤×ピンク―Sakuraba Kazuki Collection (角川文庫 さ 48-1)赤×ピンク―Sakuraba Kazuki Collection (角川文庫 さ 48-1)
(2008/02)
桜庭 一樹

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ここで行われているのは一つのイベント。「ガールズブラッド」と銘打って毎晩開催される、地下キャットファイトクラブの悪趣味な物語だ。女の子たちは檻の中の囚人。女の子たちが心からも体からも流す、新鮮で、でもどこか嘘くさい血を観にお客が集まってくる。非合法かもしれない怪しげなショーを観るためにだ。六本木の裏通りを、道にさまようこと数分。統廃合によってずいぶん前に廃校になった小学校の校舎前。薄く汚れた正門は、夜になると密かに開けられる。会員制「ガールズブラッド」の客たちが、今夜も闇に紛れてひっそりとやってくるのだ。

暗い校舎の前を通り過ぎ、中庭に出ると、たくさんのベンチと、キャンプファイヤーのように明々と揺れる松明の炎。そして真ん中には真っ黒な八角形の檻が設置されている。ふいに大音量のレニー・クラヴィッツが流れ出す。檻の中には、派手な衣装を着せられ、手錠をかけられて鎖につながれた女の子がいる。軍服姿のウェイターが、監視をするように、そこかしこに立っている。白いライトがグルグルと回りだす。同時に、花火が景気よく打ち上げられる。オープニングパフォーマンスが終わり、音楽とライトが消えると、第一試合が始まる。

本当は二十一歳だけど、まだ十四歳という設定で出演している、精神的に不安定なまゆ。SMクラブでなんちゃって女王様をし、真面目で人の望むことばっかりに応えるミーコ。インターハイ四位の空手の達人で、女にモテる女嫌いの皐月。この三人が物語の主人公だ。彼女達は、何かを求めるようにして、ここに辿り着いた。三人とも何か抜け落ちたものを心に抱え、毎日のガールファイトに一瞬の安らぎを見出している。不器用で、喪失感に負けそうで、だけど必死に生きている少女達の物語だ。

面白く読めたし、好きだといえるけれど、基本的に少女たちが大人になっていくというのを描いているので、どうしても共感といったものが湧いてこない。女子ならわかるーとなるんだろうが、男子的にはわからない部分があって、入り込めない部分がある。ただ、くそエロ高校生の武史の好奇心ぶりはわかる。だけど、高校生としてはちょっと知識がなさすぎる。中学生という設定ならすとんと落ち着くんだけど。

今回、角川文庫から出版されたので買った。元のファミ通文庫なら読む機会は持たなかっただろう。あの少女マンガ風の表紙は、年齢的にいってさすがに手が出せない。ぐっとくるという作品ではなかったけれど、女子同士の会話が楽しくて、怪しいキャラにも魅力があって、居場所がないというのも現代的で、あまりラノベっていないのも個人的には好きだった。気軽に読めて、すっきりする作品だと思った。

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