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    2008

10.20

「パコと魔法の絵本」関口尚

パコと魔法の絵本 (幻冬舎文庫 せ 3-1)パコと魔法の絵本 (幻冬舎文庫 せ 3-1)
(2008/07)
関口 尚

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その古くて小さな総合病院は、東京の郊外にあった。入院棟である旧館は、かつて教会だったものを改装したぼろぼろの建物。その病院の関係者や入院患者は変わり者ばかりだった。ひょうひょうとしたところがあって、人を食ったような態度の浅野医師。逆上しやすいたちで、患者を殴っては問題になる看護師のタマ子。夫の叔父が年商六百億円という大企業の会長で、金にがめつい看護師長の雅美。厚化粧の下から浮き出る髭面がかなり強烈なオカマの木之元。消化活動に夢中になるあまり、応援に駆けつけた消防車にひかれた消防士の滝田。暴力団の組員で、銃で撃たれた龍門寺。子役から脱皮できなかったことをいまだに引きずっていて、自殺未遂をくり返している室町。神出鬼没で、いつもとんちんかんなことを口走っている堀米。

「おまえが私を知ってるってだけで腹が立つ」 その病院に入院した大富豪の大貫は、自分の名前を呼ばれるのを、何よりも嫌っていた。顔を覚えられるのも嫌いだった。相手がひと角の人物ならまだいい。だが、雑魚のような人間に、名前を呼ばれたり、顔を覚えられたりすると、虫唾が走るのだ。大貫はいつもそう腹を立てながら六十年を生きてきた人間だ。要するに、偏屈じじいだった。

入院してから一週間が経ったその日、大貫の目の前に、絵本をかかえた少女が立っていた。赤いパジャマを着ているところから、この少女も入院していることはわかる。暇つぶしにはなるだろうと、少女が持つ絵本を読んでやることにした。絵本の名前は「ガマ王子とザリガニ魔人」。内容が自分や周囲にいる雑魚とそっくりで、途中で読むのがばかばかしくなり、文章をでっち上げて、切り上げてしまう。そもそもこの絵本は、この少女のものだ。ちがうと気づくのは当然だ。しかし、少女は思わぬことを言ってきた。

「ありがとう。わたし、パコ」 パコは一点の曇りもない笑顔で見つめてきた。まるで天使のようだ。しかし、大貫は人のいいオジサンから一瞬にして偏屈じじいに戻ってしまう。その翌日に会ったパコは、昨日絵本を読んでやったにも関わらず、初対面だと言い出した。さらに、自分の探していたライターをパコが持ち、朝起きたらパジャマのポケットに入っていたという言葉に、パコが盗んだと勘違いして、パコの頬を叩いてしまった。その後、大貫は彼女が事故の後遺症で一日しか記憶がもたない病気だと知る。

大貫にも後悔が胸に押し寄せてくる。しかし、頬を二度も叩くようなひどいことをしたというのに、その加害者にパコは微笑みかける。この子はなにも覚えていないんだ。叩かれたことさえ覚えていないんだ。両親が死んでいることを知らないまま、命が続く限り待ち続けるしかないのだろうか。やりきれなさに、思わず大貫の頭をなでる。頬にもそっと触れてみた。そのとき、思わぬことが起こった。パコが驚いた顔をしている。「昨日もパコのほっぺに触ったよね?」 今度は大貫が驚く番だった。昨日を失った少女の心に特別な思い出を残そうとした大人たちの、心温まる奇跡の物語。

さて感想。映画が観たくなった。……以上。(おいっ)

内容紹介に力を入れすぎたので短く書くけれど、はじめは偏屈じじいの傲慢ぶりがムカついてしょうがなかったのだが、心を入れ替えてからは面白く読めた。ただ、人物の描写が薄っぺらいのと、同じ文章が重複する部分があって、そこが少し気になってしまった。だけど、この作品は視覚的効果の恩恵を受けやすいと思い、それゆえに、映画が観たくなったというわけだ。パコ役の女の子がかわいいしね。それにしても、大貫が蹴飛ばした猫はどこにいったのだろう?

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関口尚
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comments

こんにちは。
私もこの本を読んで、舞台もおもしろいだろうなと思いました。
映画も豪華キャストですよね。
まだ見てないんですが(笑)。
そういえば、大貫が蹴飛ばした猫、どうしたんでしょうね?


mint:2008/10/24(金) 10:14 | URL | [編集]

mintさん、こんにちは。
これは動きがあった方が面白そうでしたよね。
でも観に行く予定はありません。いつか、テレビで^^;
あの猫は大丈夫なんでしょうか。そこが気になりました。

しんちゃん:2008/10/24(金) 14:28 | URL | [編集]

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