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    2008

10.24

「容疑者Xの献身」東野圭吾

容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)容疑者Xの献身 (文春文庫 ひ 13-7)
(2008/08/05)
東野 圭吾

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天才数学者でありながら不遇な日々を送っていた高校教師の石神は、アパートの隣室に一人娘と暮らす靖子に秘かな想いを寄せていた。靖子は、元夫の富樫にしつこくつきまとわれ、発作的に自室で彼を殺してしまう。警察への自首を覚悟した靖子だったが、殺害に気づいた石神は、彼女たちを救うため、完全犯罪を企てる。そして、靖子にこう言うのだった。「私の論理的思考にまかせてください」草薙刑事から事件のあらましを聞いた帝都大学理学部の助教授、ガリレオこと湯川 学は、関係者の中に懐かしい名前が混じっていることに気づく。帝都大学の同期生で、湯川が唯一天才と認めた男、石神哲哉だった。《出版社より》

直木賞受賞作だけあって、ストーリーも面白いし、ミステリーとしても面白かった。天才物理学者の湯川と天才数学者の石神という好敵手の関係や、湯川の葛藤なども良かったと思う。だけど、どうしても好きになれないことが一つあった。靖子という女の身勝手さが個人的に受け入れられなかったのだ。

元夫の富樫につきまとわれ、娘への暴力から、気がつけば母娘ふたりで殺害。警察に出頭するか母娘が揺れているところに、隣人石神が登場。ここまでは同情できる余地がある。石神の指示で、犯罪を隠そうとするのもまだわかる。しかし、ホステス時代の馴染みの男が現れると、犯罪者だという立場を忘れて女になったり、嫌がる娘を連れて三人で食事をしたり、その挙句に石神を元夫と同系列に置く感覚が嫌悪の対象になった。

なんなの、この女は。なぜそこで女になれるのかが理解できないし、魔性の女でもないし、まったく魅力を感じさせない。だからといって、石神とくっ付けとは思わない。その石神にしても、想う気持ちが異常に重くて、純粋なんだけど、恋愛にならないのはわかる。しかし、この女の浮かれっぷりが普通じゃない。この靖子の存在が作品にのめり込むことを阻んだ。

話変わって、単行本出版当時、この作品に対して本格論争があったことを思い出した。自分は面白ければどっちでもいいやと思っていた。本格に自分なりのこだわりがあるなら、自分の作品にこだわればいいだけで、東野氏の作品をどうこう言うのは筋違いだと思った。あれ以来、大人気ないかもしれないがあの作家の作品は読まなくなった。

本書は、いわゆる叙述ミステリというジャンルで、冒頭に殺害場面があって、読者は犯人を知ったまま、探偵との対決をわくわく読む系統の作品だ。例えると、刑事コロンボや古畑任三郎が同じタイプだ。本書の場合、そのトリックが解明された時、石神の行為はまさに献身だったと明らかになる。石神の人物像がガラリと変わるのだ。そこでまた話は戻る。靖子って、そこまでする魅力があったのかな、と。自分には、もやもやが残る一冊だった。

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東野圭吾
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comments

なんでそこまで、って思いますよね。
でも私は最近、映画化されたのを観て、結構そのへんがしっくりきちゃいました。演技の力かなあ。

COCO2:2008/10/25(土) 01:27 | URL | [編集]

しんちゃんが、
まだ読んでなかったというのが不思議~( ̄▽ ̄)σ

あたしは原作読んだ当時、
ラストで
「読者を無理やり泣かせようとさせてないかい?」
て感じたんですけど、
映画見て、
見事に泣きました( ノД`)シクシク…

堤真一は、名優でした★
あのラストは、
泣くわ~♪


http://tsutamaru.cocolog-nifty.com/blog/2006/08/post_99b7.html

つたまる:2008/10/25(土) 01:38 | URL | [編集]

こんにちは。お久しぶりです。
この作品を読んだ当時は、ひたすら献身的な愛とトリックの凄さに惑わされて、ただただ感動したのですが、後で冷静に考えれば確かに靖子の魅力は微塵も感じられなかったですよね。
女性の魅力が描けてないと、どこそこで叩かれてたみたいですね。
直木賞は、それ抜きで選考されたんでしょうか(苦笑)

ゆう:2008/10/25(土) 13:30 | URL | [編集]

COCO2さん
ほほう、映画では改善されていましたか。
この女が生理的にダメで受け付けませんでした。

しんちゃん:2008/10/25(土) 17:21 | URL | [編集]

つたまるさん
もっと積んでようかと思っていました。
でも単行本が二冊出たので、このシリーズだけでも読もうと。
東野さんだけで26冊を積んでいます^^;

やはり映画はいいんだ。でもテレビも観ていなかったんだよな~。

しんちゃん:2008/10/25(土) 17:25 | URL | [編集]

ゆうさん、こんばんは。そしてお久しぶりです。
あ~、やはりそういう意見があったんだ。
女性の魅力というか、この女って殺人者でしょ。
なのに、言い寄られて浮かれていましたよね。
罪の意識のなさや、娘のことを考えないことに、カチンと来ました。
いくら弱い女でも節操がなさすぎると^^;

しんちゃん:2008/10/25(土) 17:33 | URL | [編集]

この作品、そういうことか!って後で感動した記憶はあるんですけど、私は靖子に救われた(って自分のレビューに書いてある!)ので、悪い印象持ってなかったってことでしょうかね?
すっかり忘れちゃってますけど。
まさか自分の評価が高いとは思ってなかったので、映画見る気なかったんですけど、ちょっと見たくなってきました。

じゃじゃまま:2008/10/28(火) 22:54 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
えーーっ!靖子に救われた、ですか。
ままさんの記憶にないのが残念です。
どこに救われたのか、わたし気になります。

なんか映画の評判がとてもいいみたいですね。
うふ、フジ系の放送を待ちたいと思います^^;

しんちゃん:2008/10/29(水) 11:46 | URL | [編集]

しんちゃんさん、こんばんは。

私は文庫化されてようやくこの本を読んだのですが、しばらく東野圭吾さんの本を読んでいなかったので久しぶりの東野作品でした。

読んでいて単純に面白いと思いましたし、最後は泣いちゃいました。
確かに靖子の行動は身勝手に思えるところもありますが、私はちょっと分かるなーと思ったりしました。
自分に付きまとっていた夫がいなくなって、かつて想いを寄せていた男性が、明らかにまだ自分に好意を持っていて訪ねてきてくれたら、やっぱりクラ~ッときちゃうかなぁと(笑)。

映画は観る予定なかったのですが、皆さんのコメントを拝見するとかなり評判良いようなので気になります^^

みらくる:2008/10/30(木) 23:56 | URL | [編集]

みらくるさん、こんにちは。
いろんな意見があっていいと思います。
ただ自分の場合、時と場合をわきまえろ、と。
こう思うのは男だからでしょうか(苦笑)

映画は評判いいみたいですね。
靖子がどう扱われているのか気になりました。
はやくテレビで放送して欲しいです^^;

しんちゃん:2008/10/31(金) 12:07 | URL | [編集]

楽しく読ませて頂いてます。地図男の評価からあなたのブログにたどりつきました。彼女の魅力、、私もわからないです。でも最後にどうしてあの男性があそこまで女性のために尽くした理由がわかりました。男性が死のうとしたときに出会った瞬間、人が恋に堕ちる瞬間、それも人生最後、覚悟した瞬間にであった女性だった、、ただそれだけなんです。

女性の魅力は人それぞれですね。
彼に語りかけた笑顔こそ魅力だったかもしれませんね。

かおる:2008/11/03(月) 20:30 | URL | [編集]

かおるさん
ドキッ、地図男からですか。酷評していたような^^;
好きになる瞬間って、人それぞれですよね。
メガネをとった顔を見たときとか、ええっという意外な一面を垣間見たときに、確かに一瞬で惚れてしまうことがあります。
石神にとって、靖子との出会いがその一瞬だったのかもしれませんね。
女性の笑顔にやられてしまう愚か者、ここに約1名いました(笑)

しんちゃん:2008/11/03(月) 22:28 | URL | [編集]

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