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    2008

10.28

「薄妃の恋-僕僕先生-」仁木英之

薄妃の恋―僕僕先生薄妃の恋―僕僕先生
(2008/09)
仁木 英之

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一人の少女が雲に乗ってゆるりと進む。一人の青年が、今にも倒れそうな痩せ馬の手綱を曳きながら、その後につき従っていた。「先生、これからどこに行くんですか?」「さあね」 五年ぶりに姿を見せた師をまぶしげに見上げながら、青年王弁は今の気分をどう表現していいか、ちょっとわからない。本当に嬉しい時に普通にしているのも不自然な気もする。それでも、雲の上の少女がごきげんそうなのでよしとすることにした。

ぐうたらした生活を送っていた王弁の前に現れた少女は、彼をとんでもない世界に引っ張り込んだ。僕僕と名乗る少女は雲を御し、術を自在に使う仙人であった。成り行きで弟子となった王弁は、頭を持って振り回されるようなめまぐるしい日々を送ることになった。そして五年後の春、彼女は帰ってきた。とにかく、いまこうして自分の右斜め上に彼女が浮かんでいる風景を、王弁はずっと待ち続けていたのだ。

江陵府では、料理のことでもめている料理人の師弟と出会い、長沙城では、雷神の少年と人間の少年の約束に出会い、醴陵では、この世のものでない存在に恋した男と出会い、南嶽衡山では、何でもすぐに忘れてしまう薬屋主人とその店を守っている弟と出会い、衡陽では、横暴な有力者の下で働きながら父の仇討ちを願う男と出会い、零陵では、街全体を恍惚とさせる歌姫に出会う。シリーズ第二弾は、六編収録の連作短編集。

相変わらず王弁くんはピンクの煩悩を持て余し、先生はそんな王弁を手玉に取って楽しんでいる。そんな二人がとってもキュートで、そこに妖異が登場して、また冷やかす。すごくわかりやすいパターンだけど、これがツボなのだ。今回は連作だからか、ロードノベルとしての道中色は若干薄め。派手な演出も控えめだけど、作品としての完成度は、さすがに二作目だけあって、こちらに軍配。

また、脇を固めるメンバーもすごくかわいい。人の姿になってもナマズの顔のままで、女言葉を使う珠鼈(シュベツ)。人間の友達ができた雷神の子供の砰(バン)。先生のための庵に変化する、普段は狸の姿で王弁の頭の上がお気に入りの第狸奴(ダイリド)。まるで一反木綿のような人型の皮で、空気を注入すると人に見えるが、浮いてしまうのが難点という薄妃(ハクヒ)。女神の切った髪に魂魄が宿った従順な鶉(シュン)。その南嶽の女神の魏夫人(ギフジン)と、前作にも登場した道人の司馬承禎(シバショウテイ)。

本の表紙や背表紙が読者の想像をかき立てる。王弁と先生の関係に進展はあるのか。そしてさらなる出会いにも期待したい。僕僕先生と王弁の、次のあてのない旅を待つ。次も五年後?


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仁木英之
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comments

待ってましたの続編でしたね~♪
進展してるのか、してないのか微妙なところの二人のやり取りが、相変わらず楽しかったです。
新たなお仲間も増えてますます今後が楽しみです。今回、吉良があまり目立たなかったので、次回に期待したいです。

エビノート:2008/10/28(火) 21:00 | URL | [編集]

エビノートさん
そう、待ってましたの二人でした。
今回は仲間も増えて、相変わらずの二人にもニヤニヤです。
吉良はずっとしょぼくれたままでしたね。
次回では派手なジャンプはあるのえしょうか。期待ですね。

しんちゃん:2008/10/29(水) 11:41 | URL | [編集]

面白かったです。
前作あんまり覚えてなかったんですけど、印象としてはかなり飛躍した感じが。
短編があってる気がしました。

なんだか甘くて桃色でかいらし~ですよね。
ニューフェイスも良かったです。

ちきちき:2008/10/31(金) 20:46 | URL | [編集]

ちきちきさん
前作は旅って感じでしたが、今回は町って印象でした。
こっちの方がスッキリしていましたね。
二人にはいつまでもじゃれあっていて欲しいです。
それに第狸奴がかいらし~(笑)

しんちゃん:2008/11/01(土) 14:52 | URL | [編集]

こんにちは。
第三弾出版にあわあわしている私です。
二人の旅に全然追いついてない私。
王弁の煩悩とコロコロ手のひらで転がす僕僕。
二人のやり取り、本当に楽しかったです。

なな:2009/03/23(月) 13:58 | URL | [編集]

ななさん、こんばんは。
こんなに早く第三弾が出るとは。
またピンク煩悩の王弁くんと会える~。
第三弾も楽しみですね。

しんちゃん:2009/03/23(月) 18:34 | URL | [編集]

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