--

--.--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

スポンサー広告
トラックバック(-)  コメント(-) 

    2008

11.02

「犯罪小説家」雫井脩介

犯罪小説家犯罪小説家
(2008/10)
雫井 脩介

商品詳細を見る

待居涼司はミステリー系の新人賞を受賞して、デビューから三年になる。五作目の「凍て鶴」は、今までの現代を舞台にした犯罪物から離れて、昭和のレトロチックな家族の愛憎劇をサスペンス風味に仕上げた。待居とっては新境地と言える作品だった。それが権威ある日本クライム文学賞を受賞。さらに「凍て鶴」に映画化の話が持ち上がっていた。

監督に抜擢されたのは、映画界で注目を集めている人気脚本家の小野川充。オノミツの愛称で知られる小野川はホラー界の奇才と称される有名人で、映画化では監督、脚本、主演を務めるという。彼は「凍て鶴」に並々ならぬ興味を示し、この作品のヒロインには、かつて伝説的な自殺系サイト「落花の会」の主催者にして、集団自殺のコーディネイトをしていた木ノ瀬蓮美の影響が見られると言い、また、木ノ瀬蓮美の死体が公園の池に浮いた状態で発見されたところを、小野川自信が目撃していたことで、木ノ瀬蓮美に関心を寄せていた。

その小野川曰く、待居の記憶に残っているかは別として、木ノ瀬蓮美の顔くらいは写真か何かで見ているはず。なら、それが待居の潜在意識に影響を与えてもおかしくないし、待居があの事件に引き寄せられたところがあるのかもしれない。だから破滅願望とか、運命の厳しさとか、人間の非力さとか、そういったものが作品に込められていると、奇抜な持論を展開する。

待居はあっさりと否定する。しかし、著者本人の否定にもかかわらず、サイトに残された謎の解明が映画化のために必要だと言い、「落花の会」を取材していたノンフィクションライターの今泉知里と接触。木ノ瀬蓮美の実像と事件の背景を調べ始める。「落花の会」の真の姿が見えてきた時、小野川と今泉は、すでに深みに嵌りすぎていた。全篇に充ちた不穏な空気。好奇心と恐怖が交錯する心理サスペンス作品。

何でも勝手に決めつける電波系の小野川がウザイのだけど、この強烈キャラが振り回しているようでいて、実は…という部分に面白味があった。そして作品全体を通して漂っているザワザワ感が気持ちいい。また、自殺系サイトを調べ続けていくと、どんどん嵌っていく姿が異様。まるであっちの世界に引っ張られていくようで、サイトの住人たちを特別な人みたいに英雄視する部分が不気味。それが眠っていた狂気を目覚めさせてしまったのか。これはかなり怖かったです。でも面白かった。ネタバレなしで書けるのはここまでかな。


雫井さんのサイン。

Image098_r1.jpg

他のサイン本はこちらをクリック。→「サイン本」

ポチッとお願いします。その一つが励みになります。 にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ

雫井脩介
トラックバック(11)  コメント(5) 

Next |  Back

comments

こんにちわ。
オノミツさんの不気味さと、自殺系サイトの異様さが相まって、何とも言えない怖さがありましたね。
ラストはどっちかわからなかった!
面白かったですね。

ia.:2008/11/16(日) 13:24 | URL | [編集]

ia.さん、こんばんは。
そこらにあるホラーよりも怖かったですね。
狂気がこう見えてくるあたりは鳥肌モノでした。
するどいのか天然なのかというオノミツも面白かったです。

しんちゃん:2008/11/16(日) 17:53 | URL | [編集]

うざかったですね~~~。
あの身勝手なペースにずっとイライラしっぱなしでした。
どうしてはっきり断らないんだろう!と待居にもイライラ。
ラストは、そう来たか!でしたけど、それにしてもすっごい思い込みの暴走。

じゃじゃまま:2009/05/19(火) 22:01 | URL | [編集]

じゃじゃままさん
ほんとウザかったですね。でもそれ自体がトリックだったとはまさかでした。
読んでるときはオノミツに疲れましたけど、落ち着くとうまいな~と。
意外性はなかったけれど、自分的にはアリでした。

しんちゃん:2009/05/20(水) 18:25 | URL | [編集]

このコメントは管理者の承認待ちです

-:2011/12/16(金) 00:21 | | [編集]

コメントの投稿











 管理者にだけ表示を許可
trackback
この記事のトラックバックURL

(書評)犯罪小説家


著者:雫井脩介 犯罪小説家(2008/10)雫井 脩介商品詳細を見る 新鋭作家・待居涼司。彼の出世作となった『凍て鶴』に持ち上がった映画化。そ...

2008/11/02(日) 16:56 | 新・たこの感想文

犯罪小説家


著者:雫井 脩介 出版社:双葉社 感想文: 社会派ながら斬新な切り口で楽しませてくださる雫井さんの新作。 今回は新進作家が、鬼才と呼ばれる脚本家に振り回され、過去の自殺系サイト事件に巻き込まれていく、という心理サスペンスです。 「火の粉」に似たサイコ

2008/11/16(日) 13:17 | どくしょ。るーむ。

【雫井脩介】犯罪小説家


 相変わらず公私共に忙しい日が続いているが、それでも読む量はさほど減ってはいないので、結果的にほとんど更新する時間(と気力)が無い。しかし容赦なくやってくる…図書館の返却期限なのであった。  幸いさほどの厚みはなかったので昨日・今日で読み終え、あたふた...

2009/01/18(日) 13:28 | higeruの大活字読書録

犯罪小説家


雫井脩介 著 

2009/02/05(木) 11:38 | Akira\'s VOICE

犯罪小説家*雫井脩介


犯罪小説家(2008/10)雫井 脩介商品詳細を見る 新進作家、待居涼司の出世作「凍て鶴」に映画化の話が持ち上がった。監督に抜擢された人気脚本家...

2009/02/14(土) 07:49 | +++ こんな一冊 +++

犯罪小説家 (雫井 脩介)


新進作家、待居の作品「凍て鶴」を、 映画化しようとする話がもちあがる。 監督として手をあげたのは、 人気脚本家の小野川。 独特の自分の世界を持ち、 相手を自分の思いこみの中に、 追い込む強引さを感じさせる…。 この小野川に、 待居は不気味さと、 相容れなさを

2009/02/28(土) 11:27 | 花ごよみ

「犯罪小説家」雫井脩介


「犯罪小説家」雫井脩介(2008)☆☆☆★★[2009026] ※[913]、国内、現代、小説、ミステリー、ホラーサスペンス、自殺、ネット心中 好みに合わず、とにかく読むことが苦しい作品だった。 ひとの持つ心のなかのどろどろとしたものを描くような作品をぼくは苦手とする...

2009/03/28(土) 23:02 | 図書館で本を借りよう!~小説・物語~

「犯罪小説家」雫井脩介


犯罪小説家 雫井 脩介 JUGEMテーマ:読書 新進作家、待居涼司の出世作『凍て鶴』に映画化の話が持ち上がった。監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は『凍て鶴』に並々ならぬ興味を示し、この作品のヒロインには、かつて伝説的な自殺系サイト〔落花の会〕を運営して...

2009/04/26(日) 06:10 | ナナメモ

犯罪小説家 雫井脩介著。


≪★★☆≫ 作家、待居涼司の作品「凍て鶴」が映画化されることとなり、名乗りを挙げたのは人気脚本家、オノミツこと小野川充。 小野川はイメージを掴むために、かつてあった自殺系サイトの中心人物木ノ瀬蓮美と待居自身を無理矢理こじつけ、「落花の会」の事件と小説を結...

2009/05/19(火) 21:57 | じゃじゃままブックレビュー

雫井脩介 『犯罪小説家』


犯罪小説家/雫井 脩介 ¥1,575 Amazon.co.jp 新進作家、待居涼司の出世作『凍て鶴』に映画化の話が持ち上がった。監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は『凍て鶴』に並々ならぬ興味を示し、この作品のヒロインには、かつて伝説的な自殺系サイト〔落花の会〕...

2009/07/29(水) 23:40 | 映画な日々。読書な日々。

犯罪小説家 〔雫井 脩介〕


犯罪小説家双葉社 2008-10売り上げランキング : 22380おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools ≪内容≫ 新進作家、待居涼司の出世作『凍て鶴』に映画化の話が持ち上がった。 監督に抜擢された人気脚本家の小野川充は『凍て鶴』に並々ならぬ興味を示し、この作品...

2009/11/11(水) 19:35 | まったり読書日記

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。