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    2008

11.13

「木野塚探偵事務所だ」樋口有介

木野塚探偵事務所だ (創元推理文庫 M ひ 3-10)木野塚探偵事務所だ (創元推理文庫 M ひ 3-10)
(2008/03/11)
樋口 有介

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警視庁(ただし実務経験皆無。経理課一筋三十七年)を定年退職した木野塚佐平氏。フィリップ・マーロウ、リュウ・アーテャーなど、ハード・ボイルドに憧れる氏は、長年夫人に内緒で貯めたへそくりを元手に、憧れの探偵事務所を開業する。目的はあくまでも、フィリップ・マーロウ。殺人事件を解決し、政治の腐敗を追求して、マスコミに颯爽と登場する。テレビの美人キャスターと恋に落ち、夫人とは離婚して、事務所にはストレートヘアの肉感的なギャルをはべらせる。

しかしなんといっても、私立探偵の探偵事務所にもっとも必要な備品は、小説に出てくるような美人秘書だった。グラマーで足首が細くて、扇情的で所長には従順で、というまさしくそういう美人秘書なのだ。そこで求人誌に秘書の募集広告を依頼するが、念願の美人秘書どころか誰もやってこない。そこに偶然現れたのは、ショートヘアで胸がうすくて手足が長くて、そうでなくとも女性ホルモンが足りないと思われる女の子。差し迫った必要から、彼女、梅谷桃世を第一秘書として、採用することにした。

当てが外れて仕事がこないそんなある日、近所づき合いで掲載した業界紙の広告から、ひょんな依頼が舞い込んでくる。記念すべき木野塚探偵事務所最初の事件は、何と、金魚の誘拐事件だった。凶悪事件に関わりたい。だが、やってくる依頼は、恋患いした飼い犬に思いを遂げさせてやりたいという老人、丹精込めた菊の花を何者かに切られたという陶芸家、留守の間にマンション四階から猫が姿を消したという初恋の女性。ハード・ボイルドとして生きたい六十男、木野塚佐平氏の活躍?を描いた連作集。

主人公はハード・ボイルドを目指しているが、ものの見事に空回りしている。だが、本人は上手くやっているつもりという部分にユーモアがあって、それが滑稽さを醸し出している。それに、横からしゃしゃり出てきて、さらっと事件を解決してしまう助手兼秘書のヒロインが気にくわない主人公だが、自分が事件を謎解いたと思い込んでいるあたりがかわいらしい。こういうのって、一歩間違えれば手柄を横取りする嫌な上司になりがちだけど、その点の樋口氏の手腕はさすがという感じ。

主人公を通して、ハード・ボイルドとはこうあるべきという部分を逆手に取りつつ、男とはいくら年を重ねても魅力ある女性に弱く、自分にいいように勘違いする生き物で、自分の理想とは合わなくとも、一緒にいるうちに情が出てしまう、という男の性が上手く織り込まれていたと思う。そのラストでは、マジで、という展開になるけれど、すでに続編が出ているからショックはなかった。近いうちに、その続編も読みたいと思う。

収録作:「名探偵誕生」「木野塚氏誘拐事件を解決する」「男はみんな恋をする」「菊花刺殺事件」「木野塚氏初恋の想い出に慟哭する」


「木野塚探偵事務所だ」樋口有介
「木野塚佐平の挑戦だ」樋口有介

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樋口有介
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comments

これも樋口さんらしい小説っぽいね。
私も今度読んでみよ~。

まる:2008/11/14(金) 21:01 | URL | [編集]

まるさん
六十になっても枯れていない主人公がらしいです。
でも柚木よりかは盛んさ控えめでしたよ。

しんちゃん:2008/11/15(土) 18:14 | URL | [編集]

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木野塚探偵事務所だ-樋口有介


「木野塚探偵事務所だ」 樋口有介 こんばんは。学校が春休みに入ったようで、短いスカートをはいた高校生ぐらいの女の子を電車の中で見つけました。あんな短いスカートをはいていたらちょっと風がふいたぐらいでめくれちゃうんじゃないかしらと心配になっちゃいます。で

2008/11/15(土) 11:19 | あれやこれや

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