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    2008

12.04

「野に咲け、あざみ」芦原すなお

野に咲け、あざみ野に咲け、あざみ
(2008/10/09)
芦原すなお

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内容紹介をする前に、まずあとがきを引用します。「これは、ぼくの母、磯野栗子をモデルにした小説です。この中に書いたことはほとんどが実際に起こったことで、その意味ではノンフィクション・ノベルと呼んでもいいかもしれません」 著者の実母をモデルに波乱の昭和と讃岐の「女坊ちゃん」誕生、だそうです。

大正元年、四国は讃岐の国、水之郷と呼ばれる村で、一人の女の子が生まれた。かつては豪農とも言える家だが、零落の坂を静かにころがり落ちている石野家。当主は仁五郎。妻の名はセノ。赤ん坊は律子と命名された。律子は感情が豊かで、またその起伏の激しい子で泣き虫。また活発な活動的な子でもあった。時代も、家庭も、彼女の反骨精神を育てるのに向いていた。酒飲みの祖父や父が律子の手をわずらわせるのだった。その彼女の反権威の精神、反骨の心情を、ひとことで言い笑わすなら「かむかい」だ。標準語なら「かまうものか」となる。

その幼少期、小学校時代を経て、彼女は女学校へと進路を進める。女学校時代は、律子にとって大きく人生の色合いが変化した時期だったが、石野家自体にとっても大きな変動の時代となる。まず父の仁五郎が倒れた。軽度の脳卒中だが、半身の麻痺は残った。ついで祖父が脳内出血で倒れ、回復することなく亡くなる。親子して酒に魅入られた結果だ。さらに母のセツも倒れるが、命に別状はなかった。さて、卒業後の進路はどうするのか。父の恩師で、律子の通う女学校の校長を父は訪ねて、本人抜きで女子師範学校進級を決めてきた。女子師範学校とは先生養成学校である。

こうして自らの本能をもとにして授業をするという異色の先生が誕生した。熱血教師、農家の一人娘と農家の長男のロマンス、長男、長女、次男、三男(著者)を出産し、仕事と子育てに全力投球。そして教師晩年には体操部を指導して全国一位を目指す。とにかくバイタリティ溢れるすごい頑張り屋の女性だ。だけど、時代が時代なのですべてが彼女の味方をするわけではない。男尊女卑がまかりとおる社会に、家を継ぐという風習はまだまだ強く残り、そしてなによりも日本は戦争の真っ只中に入ってしまうからだ。

しかし、この律子という人の肝っ玉は半端じゃない。時に頑張りすぎて無茶をしてしまうけれど、本人の資質はもちろん、家族を含めた周りの人たちの心温かい手助けもあって、自分の思うわが道を気持ちがいいぐらい突き進む。少し子どもたちがかわいそうに思う部分はあるが、立派に育った三男を知る限りでは、それは些末なことなのかもしれない。ですよね、芦原さん。著者が興味深いといってお母様をモデルにするだけの女傑がここにいる。これはぜひ女性の方に読んで欲しい作品だと思った。本書を読んで元気をもらって下さい。

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